USスチール買収阻止の背景は? バイデン氏「安保上の懸念」
国際|
01/04 12:00
今回のバイデン大統領の買収阻止の決定の背景には何があったのでしょうか。ワシントンから報告です。
(梶川幸司記者報告)
ホワイトハウスの報道官は買収の阻止は政治的な理由からではなく、日米関係に影響はないと強調しています。
ホワイトハウス
ジャンピエール報道官
「我々はこの問題で日本と話し合い、直接連絡を取ってきた。今回の決定はアメリカにとって何が正しいか、前進するには何が最善かということだ」
バイデン大統領は、買収の阻止は「アメリカの安全保障と供給網を守るため」だとしていますが、同盟国である日本の企業による買収がなぜリスクになるのか、その根拠はあいまいです。
アメリカメディアは、ホワイトハウスの側近が日米関係や外国企業からの投資に悪影響を及ぼすとして、バイデン氏に考えを改めるよう促したと報じています。
それでもバイデン氏が買収阻止にこだわったのは、退任を目前に控えて「歴史上最も労働組合に寄り添った大統領」というレガシーを作りたかったことに加えて、来年の中間選挙をにらんで、民主党の挽回に向けた布石ではないかという見方が出ています。