「華厳の滝」に異変 梅雨明け直後…なぜ渇水状態
社会|
07/22 18:12
22日に撮影した日光の観光名所「華厳の滝」です。水の量が少なくなっているのが分かります。梅雨が明けたばかりなのに、なぜ渇水状態になっているのでしょうか。
■「華厳の滝」に異変
つづら折りの山道を抜けると、東京都心より5℃以上涼しい世界が広がります。
「関東の冷蔵庫」とも呼ばれる奥日光の中でも“涼”を感じられる場所といえば、落差97メートルの岸壁を一気に水が落下する「華厳の滝」です。
神奈川から(20代)
「涼しいし、パワーもらえる」
ただ、久しぶりに訪れたという人は違和感を口にします。
神奈川から
「もうちょっとザーッと水が流れている、勢いももっとあったイメージで…」
今、華厳の滝は本来の姿とはいえない状況です。
比べてみます。2020年の6月に撮影された映像では、轟音と水しぶき。1秒間に流れ落ちる水の量、落水量は10分の1以下となっています。
関東甲信は今週、梅雨明けしたばかり。奥日光で何が起きているのでしょうか。
「華厳の滝」の水の流れに関しては、実は滝のすぐ上にある「中禅寺ダム」で人工的に調整されているといいます。
日光土木事務所によると、現在の落水量は毎秒0.1トンから0.2トンで、夜の間は流れを止めているといいます。
そうコントロールする目的の一つが、渇水時の景観維持のため、つまり中禅寺湖は今、水が不足しているのです。
22日は広範囲で湖の底があらわになっています。本来歩けない場所も、歩けるようになっていました。
中禅寺湖の水位は、この時期としては90センチほど低い状態が続いていて、奥日光の景観は少しいつもとは違う光景です。
中禅寺湖をおよそ1時間かけて1周する遊覧船に乗って、さらに水位の状況を確認します。
8年前、新人時代の井澤アナが取材した時の様子と比べると、水位は大きく下がり、湖畔では岩肌が見えています。鮮やかな緑の木々と青い湖面の間、乾いた色の面積が広がっているのが分かります。
その影響は遊覧船の運航にも出ていました。
中禅寺湖遊覧船
齋藤清弘副支配人
「2カ所の桟橋で船が着けられない。臨時通過をしながら営業」
■なぜ梅雨明けで“渇水”
観光客はこんな疑問を口にします。
観光客
「ニュースであれだけ雨が降ったと言っていたのに、水位が下がっているのはどういうことなんですかね?」
確かに最近も栃木県内の一部地域で大雨となり、少し離れた足利市では観測史上最大の雨が降りました。
そんな被害が出るほどの梅雨が明けたばかりなのに、なぜ水位が低いのでしょうか。
そもそも奥日光では、去年の記録的な少雨に加え、冬の間の雪も少なく、4月の段階で水位が大きく下がっていました。
そんななか降った先日の栃木県内の大雨は…。
中禅寺湖遊覧船
齋藤清弘副支配人
「標高が高いこともあって、中禅寺湖周辺はしとしと雨の天候」
中禅寺湖は標高1269メートル。地元の人によると、山を下りた市街地が雨雲に覆われている時、奥日光は「雲の上」ということも。
山と平地の天気は全くの別物で、周辺でピンポイントに雨が降らない限り、簡単には水位が回復しないということです。







