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警察官がライフル銃でクマを駆除へ 機動隊員らが対応

社会

11/06 19:48


 自衛隊に続き、警察も動き出しました。来週からライフル銃を使ったクマの駆除が可能に。そして6日午後、日本郵便が一部地域で配達を見合わせたことが分かりました。生活への影響が拡大しています。 ■警官がライフルでクマ駆除へ
 家のすぐそばに現れたクマ。口をパクパクし、何か食べているのでしょうか。
 秋田県大館市の市街地では、5日から住宅の敷地に居座っていたクマが箱わなで捕獲されました。 近くで働く人 「すごく近くて恐怖感がある」
 我が家の窓からクマの姿を撮影。それは、もはや珍しくないものとなっています。
 日々、深刻さを増していくクマ被害。6日、新たな制度の変更が決裁されました。 楠芳伸警察庁長官 「警察においても警察官職務執行法に基づいてライフル銃を使用してクマを駆除する体制を確保する。11月13日(来週木曜)にはクマの駆除を開始できる体制を構築したい」
 警察庁によりますと、これまでライフルなど特殊銃が配備される部門が担う任務は「重要施設の警戒・警備」や「ハイジャックの対処」「凶悪犯罪の鎮圧」などに限られていましたが、今回の一部改正に伴って新たに「クマの駆除」が任務として規定されます。
 機動隊の「銃器対策部隊」が派遣され、現地の警察官とともに指揮官、調整役、駆除担当と役割を分担し、4人1組で対応にあたるということです。
 日本郵便も5日、クマの出没状況に応じて集配業務や窓口業務を一時的に見合わせる可能性があると発表しました。すでに、秋田県の一部地域では配達を見合わせているということです。 ■リンゴの産地
 クマの食害深刻に
 人里に現れる理由の一つ、クマは餌(えさ)を求めています。
 秋田県横手市で撮影された映像には「ツキノワグマ」です。前足を使い、木からリンゴをもぎ取りました。 ひららぎ果樹園
 平良木亨さん 「10月20日すぎからバクバク食べられて、気付けばあっという間にリンゴがない」
 秋田県横手市の増田町は県を代表するリンゴの産地ですが、クマによる食害が深刻です。まもなく収穫が最盛期を迎える「サンふじ」も一部食べられましたが…。 ひららぎ果樹園
 平良木亨さん 「この木に本当なら黄色いリンゴがたくさんなっている。(現状としては)ほぼない」
 主にクマが選んで食べていたのが「こうこう」という黄色いリンゴ。蜜入りしやすく、そのまま食べるのが人気の品種です。 ひららぎ果樹園
 平良木亨さん 「リンゴ18キロ入る箱×約50箱分食害されている」
 1トン弱。少なく見積もっても被害額は30万円に上るといいます。 ひららぎ果樹園
 平良木亨さん 「全部、爪の痕なので…」
 当然、傷付いたリンゴの木はすぐに元には戻りません。 ひららぎ果樹園
 平良木亨さん 「折られた枝は(戻るのに)最低でも3年以上」
 状況を把握するために設置したカメラですが、映像を確認してさらに悩みは深まったといいます。
 軽々と木を登るクマ。その前の日には木を登るクマの横に二足で立ち、バランスを取るクマ。さらにもう1頭。 ひららぎ果樹園
 平良木亨さん 「クマは次から次へと山から下りてきているように見える。対策しようがないのが本音」 ■「養鶏場」の敷地内でも
 代わる代わる現れるクマに苦しむのはリンゴ園だけではありません。
 新潟県の北部に位置する村上市。クマ出没の痕跡を見つけ、設置した箱わなに入ったのは子グマです。
 2日後には一回り大きな別のクマも…。ここは「養鶏場」の敷地内。先週にはさらに大きなクマも入りました。 放し飼い卵
 オークリッチ
 富樫直樹さん 「(捕獲は)全部で3頭」
 放し飼いでニワトリを飼育するなど、こだわりが詰まった卵を生産する養鶏場でも周囲に押し寄せるようにクマが現れています。 放し飼い卵
 オークリッチ
 富樫直樹さん 「(今季は)うちの養鶏場の半径2キロで8頭すでに捕獲、まだまだいると思う。こんなにクマがいる所で仕事をしていたんだと思って気持ち悪い、怖かった」
 同じ箱わなに掛かった3頭のクマ、目当てはやはり餌だったようです。
 ニワトリに与える餌のタンク。この隙間から舌を伸ばし、中の餌を食べようとした痕跡がありました。 放し飼い卵
 オークリッチ
 富樫直樹さん 「主なものはトウモロコシ、大豆かす、米ぬか。特にクマは米ぬかが大好き。においはかなりすると思う。ニワトリの肉を食べたり血の味を分かったりすると、ほぼ箱わなに掛からないと聞いたので、その辺は一番、警戒する」
 隣の山形県では先月、地鶏のヒナを食い荒らす被害の映像も確認されています。
 鶏舎の出入り口に急きょ戸を増設するなど簡易的な対策をしてはいますが、この先の不安は消えません。 放し飼い卵
 オークリッチ
 富樫直樹さん 「何頭いるか全く分からない。常に自分たちをクマが見ているような感覚で仕事をせざるを得ない状況」

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