「ノロウイルス」による食中毒が増加中 カキに“あたる人”“あたらない人”違いは
経済|
11/05 18:55
寒くなり、ノロウイルスの患者が増加しています。要注意なのが旬を迎える牡蠣(かき)です。同じ牡蠣でもあたる人とあたらない人がいるのをご存じでしょうか。その違いを医師に聞きました。
■ノロ増加中
牡蠣に要注意
今、旬を迎えているのが「牡蠣」です。
東京・銀座にある店「銀座かなわ」。創業150年の本店が牡蠣の生産量全国一の広島県にあり、現地から新鮮な牡蠣を仕入れ、提供しています。
家庭でも楽しみたくなる牡蠣ですが、この時期はどうしても気になるのが…。
銀座かなわ
植木武料理長
「一般の人は牡蠣は怖いイメージがある」
秋から冬にかけて増加する「ノロウイルス」による食中毒。
医師
「熱、倦怠(けんたい)感、関節痛、下痢…生ものは食べたか」
患者
「3日前、生牡蠣食べた」
都内のクリニックでは、ノロウイルスに感染したとみられる患者が急増していました。
医師
「症状がおなかメイン、牡蠣もある。ノロウイルスか他のウイルス性胃腸炎」
様々な感染経路が考えられるノロウイルスですが、食品でいうと、牡蠣を含む二枚貝からの感染が多いことでも知られています。
牡蠣を提供する店では、こまめな手洗いは当然のこと、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒や定期的な細菌検査も欠かしません。
さらに…
銀座かなわ
植木武料理長
「うちで使う牡蠣はすべて生食用海域で取れたもの」
生食用と加熱用、その一番の違いは牡蠣が取れる「海域」です。
加熱用は生活排水などが流れ込みやすい河口や湾内で取れたもの。牡蠣の内臓にウイルスや細菌が蓄積しやすく、菌を死滅させるため加熱する必要があります。
一方の生食用は自治体が指定した水質が良好な沖合などの海域で取れたもので、浄化処理されています。
料理長は加熱する料理にも生食用の牡蠣を使うことで好みの火加減で食べてもらえると話します。
銀座かなわ
植木武料理長
「しゃぶしゃぶ感覚で食べてもいいし、安心して食べられる」
では、自分で調理する場合はどうすればいいのか。
厚生労働省はノロウイルスの汚染の恐れのある二枚貝などの食品の場合、中心部が85℃から90℃で90秒以上の加熱が望まれるとしています。
■牡蠣に“あたる人”“あたらない人”違いは
また、家庭で牡蠣を食べる際の注意点として医師は…。
いとう王子神谷内科外科クリニック
伊藤博道院長
「(同じ牡蠣でも)ある人は“あたる”、ある人は“あたらない”ことも」
同じ牡蠣でも、あたる人とあたらない人が…。
違いは何なのでしょうか。ポイントは「おなかの調子」です。
いとう王子神谷内科外科クリニック
伊藤博道院長
「個人差もあるが、その人のその時の体調、おなかが緩い時、食べ物の偏りや過労や疲労で睡眠不足で、おなかの腸管免疫も弱っている状態にノロウイルスが入ったら感染しやすい」
また、食べる前の手洗いはもちろん、牡蠣にはしっかり火を通す、生食であれば新鮮なものを食べることなどが重要だとしています。





