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コメの複雑な流通「価格高騰の要因」 ドンキ社長名義で小泉大臣に意見書

経済

06/01 18:09


 随意契約で売り渡された政府備蓄米の店頭販売は1日、流通大手のイオンとドン・キホーテで始まりました。こうしたなか、コメの複雑な流通が価格高騰の要因とする分析に注目が集まっています。 ■「5kg 約2000円」きょうも長蛇の列
 備蓄米フィーバーは、1日も…。
 イオンスタイル品川シーサイド店。店の周りをぐるりと一周し、最後尾は上の階に。開店前から異様な熱気です。
 気になるのは値段。米袋には備蓄米のシールが。2022年産、いわゆる「古古米」と呼ばれるコメです。5キロ2138円、1日は6200袋を用意しました。買い占めを防ぐため「1家族1点限り」の注意書きも。 備蓄米を購入した人 「7時半ぐらいに到着して、すでに500人ぐらい並んでいた。うれしいです。もうコメがなかったんで、ちょうど」 「ほっとしました。これでもう少し食べつなげると思うと、ちょっとほっとしますね」 「これは私たちが食べるのではなくて、息子夫婦のところに。5人家族で食べ盛りの男の子たちが2人いるので、食べずに(息子夫婦に)持っていってあげようかなって」
 小泉農水大臣は午後、売り場を視察。 「午前中でちょうど3000売れました」 小泉農水大臣 「もう!?」
 イオンでは2日から千葉、愛知、大阪の店舗に販売を広げ、今月初旬からは全国展開する予定です。
 午後からは、東京・大田区のディスカウントストア「ドン・キホーテ」でも販売がスタート。対象はアプリ会員限定。先月30日に精米されたばかりの米を5キロ2139円で販売しています。
 政府との随意契約で確保した量は1万5000トン。全国へ順次展開される予定です。 小泉農水大臣 「民間企業の皆さんの努力で6月1日、なかには5月31日のきのう、こういった形で国民の皆様に備蓄米を届けることができたこと、感謝の気持ちでいっぱいです」 ■コメの複雑な流通「価格高騰の要因」
 一方で、通常のコメの価格は依然として高止まり。全国平均で5キロ4285円前後です。なぜ下がらないのでしょうか。カギを握るのは、流通の仕組みです。
 ドン・キホーテの運営会社は社長名義で小泉大臣に意見書を提出。問題を指摘しています。
 JAが生産者から集めたコメは、昔からの取引先である一次問屋にしか流れにくく、新規参入が困難。そこから二次、三次と多重構造になっていて、五次問屋まで存在するといいます。
 中間コストやマージンが積み重なり、小売店の仕入れ価格は上昇。価格高騰の一因になっているといいます。
 さらに、二次問屋以降は“自由参入”が可能。一部には、価格が上がるのを見越して“買いだめ”や“転売”を狙う業者の姿も。
 ブローカーが供給を止め、価格を操作する動きが起きているといいます。 ■ドンキ社長名義で小泉大臣に意見書 PPIH(ドン・キホーテ運営会社)
 吉田直樹社長 「あの意見書自体は粗いものだと理解していますが、そういった問題提起をすることがまず第一に必要」
 運営会社はこうした問題に対する解決策も打ち出しています。
 JAと小売業者が直接、卸価格を交渉し、卸業者に仕入れを依頼することで中間マージンを省き、仕入れコストの削減につながると提案。
 また、投機目的の業者を排除するために、コメの保管設備や販売量の証明などの届け出や、業者の許認可制導入などの仕組みづくりが必要だとしています。
 小泉大臣は…。 「大変貴重なご意見だと思いますので、コメの流通に対して透明化をしなければいけない。何がこれだけの価格高騰を招く要因かを解明するためにも、1つの参考にするべきご意見だと思っています。五次問屋とかもあまりにも多い階層ですよね。今までどれだけ順番におろしてきたんだ、そして、いくつの階層があったんだと明らかになったと思います。今後、議論しなければいけない一つの課題だと思っています」

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