酷暑の豪雨被災地 乾燥した泥の“粉塵”が課題に「衛生面が心配」の声も
社会|
08/16 23:30
16日は“お盆休み”のUターンラッシュがピークを迎えました。全国的に厳しい暑さとなる一方、各地でゲリラ雷雨も。(サタデーステーション8月16日OA)
■“お盆休み”終盤
ゲリラ雷雨で道路冠水
16日、午後8時の京都。先祖の霊を送る伝統行事「京都五山送り火」が始まりました。京都市では一時、大雨警報が出されていました。
最大9連休の“お盆休み”も終盤。猛暑日地点は2日連続で100地点を超えました。暑さが影響し、大気の状態も不安定に。朝は天気が良かった都内でも、午前10時過ぎに天気が急変。横殴りの激しい雨に加え、強風も吹いていました。
埼玉や静岡では1時間に100ミリを超える猛烈な雨が降ったとみられ、気象庁は記録的短時間大雨情報を発表。道路が冠水したところもありました。
■週明けは災害級の酷暑
関東で40℃に迫るところも
急な雨のあとは、厳しい暑さです。16日、都内で行われたコミックマーケットの会場では。
報告・正行伽音ディレクター(16日・東京ビッグサイト)
「皆さん、日傘をさしたり、首にタオルを巻いたり、それぞれ暑さ対策をしています」
会場では、好きなキャラクターにコスプレすることもできます。炎天下、地面に横たわり葉っぱのコスプレをする人も。
こちらの男性をサーモカメラで見てみると67℃を超えていました。
コスプレイヤー(男性)
「表面温度はそうなんですけど、断熱材なので実は内側は結構、熱は通さないというか日差し避けられるので」
こちらの女性が心配していたのは「メイク」です。
コスプレイヤー(女性)
「こことかすごい汗が…ドロドロ…メイクが溶けちゃった」
厳しい暑さの中、人気観光スポットの鎌倉では、大渋滞が起きていました。
神奈川・埼玉からの観光客
「めちゃくちゃ暑いのに結構人が多いと思ったお盆っていうのもあるのかな」
来週は暑さがさらに厳しくなり、関東でも40℃に迫る予想、災害級の酷暑が続きます。
そして、お盆休みのUターンラッシュ。高速道路では、16日午後8時になっても東北道上り、上河内サービスエリア付近で13キロなど、渋滞していました。
■酷暑の被災地
泥水が乾いて“粉塵”に
衛生面に不安も
一方、記録的な大雨に見舞われた九州。熊本県・上天草市では、8月に入り、平年8月のおよそ3倍となる550ミリを超える雨が降りました。
報告・富樫知之ディレクター(16日
熊本・上天草市)
「乾いた土の上を車が走ることによって、砂埃が舞っています」
猛暑日に迫る厳しい暑さの中、お盆休み返上で片付け作業が行われていました。
美容室を営む
大礒美和子さん(68)
「泥がすごいから(高圧洗浄機で)1回流してもわき出る感じで」
美容室を営む、大礒さん。今回の豪雨で深刻な浸水被害に遭いました。水位は180cmくらいあったといいます。この暑さの影響で、乾燥した泥が粉塵となって舞うため常にマスクを着用していないと臭いがきつくて作業できないそうです。
美容室を営む
大礒美和子さん(68)
「乾くとホコリで舞うから、衛生面がね、どうなるのかが心配」
片付け作業で出てきたのは泥まみれになった常連客のリスト。
美容室を営む
大礒美和子さん(68)
「(リストを)捨ててしまったら心に大きな穴が開きそうで怖いんですよ、正直言って。これを見るとお客さんの顔が浮かぶと思うし、もう無理とは分かっているんですよ、分かっているけど、捨てられない」