梅雨前線活発化で富士山も大荒れ「大雨のち高温」コメ作りに影響も
社会|
06/14 22:30
梅雨前線の影響で、西日本では局地的に激しい雨が降り、さらに、雨の範囲は東日本へ広がっています。そして雨の後は、厳しい暑さ。来週は35℃以上の猛暑日が続出する可能性も。この極端な天候が、新米の生育に影響するおそれも…(6月14日OA「サタデーステーション」)
■梅雨前線活発化
富士山も大荒れ
報告・矢谷一樹ディレクター(神奈川・箱根町)
「午後8時すぎの箱根湯本駅です。先ほどからさらに雨が強くなってきており、車は水しぶきをあげています」
関東では、14日夕方から本降りとなり、15日朝をピークに、さらに雨脚が強まる予想です。梅雨入り早々、梅雨前線が活発化。
東京からの観光客
「こんなに降っているとは思っていなかったです」
「今、突然降ってきて、本当に寒い」
来月、山開きを控えた富士山も大荒れになりました。
報告・矢谷一樹ディレクター
「午後3時半すぎの富士山五合目です。風が強く雨が断続的に降っており、観光客の方は雨具や傘をさすなどしています」
5合目には、雨で富士山が見えないにもかかわらず、多くの外国人観光客が訪れていました。
報告・矢谷一樹ディレクター
「傘が壊れてしまうほどの強い風が吹いています」
強風で傘がひっくり返ってしまう人。壊れてしまう人。飛ばされてしまった傘を駆け足で追いかける人。
東京からの観光客
「ちょっと残念ですけどね」
「7月に本番登ろうと思っているその練習なので、こういう天気もアリかなと」
報告・仁科健吾アナウンサー(大阪・中央区)
「午後5時の大阪・道頓堀です。また一段と強い雨が降り始めてきました。皆さん勢いよく、傘を持っていない方などは歩き出しています。皆さん、屋根がある方へと向かっていきます」
14日は、日本海にあった活発な雨雲が、列島に覆いかぶさるように広がっていきました。激しい雨が降ったのは、熱帯低気圧由来の湿った空気が、梅雨前線を刺激したためです。この雨で、14日、東北の北部と南部に去年より9日早く、梅雨入りが発表されました。
■「大雨で前が見えず田んぼに…」佐賀で車の救援要請相次ぐ
この大雨の影響で、佐賀県内のロードサービスに救援要請が入っていました。運転手によると、大雨で前が見えづらくなり、前輪が田んぼに落ちてしまったといいます。JAF佐賀支部によると、この地域で、大雨による救援要請は今週だけで4件ありました。福岡県久留米市では、土砂降りとなりました。
報告・仁科健吾アナウンサー
「午前9時半のJR久留米駅前です。激しい雨が降って来ました。それに伴って風が強まって来ました。木を見てもかなり煽られているのがわかります。強い風で傘が飛んでいってしまいました。非常に強いです。非常に強い横殴りの風が襲って来ます」
■長引く雨がコメ作りにも影響
九州では、この1カ月の雨量が平年の2倍から3倍となっているところがあります。久留米市は、この一週間、毎日雨が降り、日照時間は、わずか20分ほどでした。悪天候によって、今、注目されるコメ作りにも影響が出ています。
報告・朝倉有香ディレクター(14日福岡・大刀洗町)
「横殴りの雨が降る中、田植え作業が行われいています」
農家の佐藤さんは、例年よりも一週間早く田植えを始めました。麦やブロッコリーを作った後に稲を植える二毛作。今年は、連日の雨のせいで「ある工程」を省かなければならないと言います。
ファームクリエイト佐藤弘也さん
「本来であれば麦を刈った後2回か3回はトラクターで耕運して、その後肥料を振って水を入れて田植えの作業となるが、水が溜まっていると耕運という作業ができない」
乾いた田んぼを耕すことで雑草を取り除いていましたが、その作業ができないまま植えることになり、収穫量に影響が出そうだと言います。さらに…。
ファームクリエイト佐藤弘也さん
「過去の水害をみても、梅雨の時期に水害がきたというよりも、梅雨が明けた7月や8月に水害になった実績がある」
久留米市は近年、ほぼ毎年水害に見舞われていました。
ファームクリエイト佐藤弘也さん(2023年7月 福岡・久留米市)
「約一反(1000平方メートル)くらいあるんですけど、まるまる稲がなくなっていますね。やばーまじか」
2023年は、米やチンゲン菜などが浸水被害に遭い、約400万円の損害だったと言います。天候に翻弄される農家たち。来週も心配の種が…
ファームクリエイト佐藤弘也さん
「雨の後は温度。高温が怖い」
早期天候情報では、来週半ば以降、ほぼ全国的に気温がかなり高くなると予想されています。関東甲信や東海を中心に35℃以上の猛暑日が続出しそうです。