“すぐ飛べない鳥”事故多発“特別天然記念物”その生態
社会|
06/10 18:07
すぐに飛べない鳥による事故が多発しています。“すぐに飛べない鳥”とは一体。
北海道釧路市。トラックが迫るなか、逃げることもなく道路を渡る鳥3羽。この鳥の正体は…。
釧路市動物園
獣医師
飯間裕子さん
「背の高さは140から150センチぐらい。翼を広げると2メートル40センチぐらい。日本でも一番大きい鳥の一つだと思う」
その鳥の名前は「タンチョウ」。国の特別天然記念物で、主に北海道東部に生息しています。
飯間裕子さん
「生息数も増えていて、事故件数も増えている。最近だと4割ぐらいが交通事故。ダントツに多い」
タンチョウによる事故は、昨年度は過去最多。なぜなのか。実はタンチョウは“すぐに飛べない鳥”なんです。
車の走行中、前方にタンチョウが。しかし、ヒョコヒョコと歩くだけで逃げません。
こちらは道路を横断しようとしています。画面奥から車が迫りますが焦る様子もなく、ヒョコヒョコと歩いて去りました。なぜ、タンチョウはすぐに飛べないのでしょうか。
飯間裕子さん
「鳥なので飛ぶと思われがちだが、どちらかというと歩く鳥。体重も10キロ。飛ぶのにエネルギーが必要なので、飛び立つのにも助走を付けて飛んで、パッと飛び立つのは難しい」