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中居氏“反論”2つのシナリオ 今後の展開 可能性は?

社会

05/13 19:27


 フジテレビ第三者委員会の調査結果に初めて“反論”した中居正広さん。なぜこのタイミングだったのか、専門家が2つのシナリオを指摘しています。 ■中居氏“反論”食い違う主張 中居氏側のコメント 「中立性・公平性に欠け一個人の名誉・社会的地位を著しく損ない(中略)極めて大きな問題があると思料いたします」
 「極めて大きな問題がある」。12日、初めて第三者委員会に対し反論に出た中居氏側。事態はまた動き始めています。社外取締役の一人は。 フジテレビ社外取締役
 文化放送
 齋藤清人社長 「ご自身のおっしゃりたいこととの齟齬(そご)ですとか乖離(かいり)があった部分が中居さんサイドからすればあったのではないか」
 元フジテレビの女性アナウンサーに対する中居氏の“性暴力”を、フジテレビなどの第三者委員会が認めたのは3月のこと。 竹内朗委員長 「中居氏によって性暴力による被害を受けたものと認定いたしました」
 あれから1カ月以上経っての反論。中居氏側が公表したコメント、ポイントは主に3点です。 ■中居氏が反論「3つの主張」
 大きな食い違いがあったのが守秘義務について。第三者委員会はヒアリングの際、双方に守秘義務の解除を依頼したとしています。
 対象は、女性が中居氏の“部屋”に入ってから退室するまでの事実関係と示談の内容です。 竹内朗委員長 「女性の方からは『守秘義務を解除する』という話があったが、中居氏側からは『守秘義務の解除を認めない』という話があったので、双方守秘義務を負っている状態で私どもは双方に対してヒアリングをした」
 一方、中居氏側。 中居氏側のコメント 「中居氏は当初、守秘義務解除を提案していましたが、第三者委員会から『2人の密室で何が行われたかが直接の調査対象ではない』との回答があったという経緯がありました」
 食い違っています。
 「中居氏が守秘義務の解除に応じなかった」とする第三者委員会に対し、中居氏側は「当初解除を提案していた。さらに守秘義務にとらわれず、6時間にわたり誠実にヒアリングに応じたものの、調査報告書にほとんど反映されていない」とも訴えています。
 一方、第三者委員会側は当時「双方のヒアリングができず調査に限界があった」としてました。
 中居氏側が守秘義務の解除にこだわるのは、第三者委員会が性暴力を認定する根拠の一つとしたためです。実際の会見を見てみます。 竹内朗委員長 「両者の守秘義務の解除要請に対する態度、女性と中居氏の当委員会のヒアリングにおける証言内容、証言態度こういう事実から私どもは性暴力があったという認定をいたしました」
 当時、記者からもこんな質問が飛んでいました。 五味祐子委員 「(Q.中居氏が(守秘義務解除に)応じていなくても事実認定は十分か?)事実認定は十分できたと考えている」
 そして“性暴力”の有無についてはこう主張します。 中居氏側のコメント 「中居氏から詳細な事実聴取を行い関連資料を精査した結果、本件には『性暴力』という日本語から一般的に想起される、暴力的または強制的な性的行為の実態は確認されませんでした」
 また、性暴力という言葉を使ったことで中居氏の名誉などに多大な影響を与えることについて、配慮が全くなされておらず、性暴力という言葉が一人歩きしているなどと主張しています。
 一方、第三者委員会側は。 五味祐子委員 「性暴力というのは被害に軽重はないという考え方。そこで重かった軽かったということではなくて、性暴力自体が重大な人権侵害にあたるという評価をしている」
 今後、事態はどう動いていくのでしょうか。中居氏側は「第三者委員会に対して関連する証拠等の開示請求、問題の指摘及び釈明の要求を行う」としています。 ■中居氏側の反論
 今後の展開は? 永沢徹弁護士 「第三者委員会を依頼した企業側が反論するってことはまずない。だが調査対象になった人については『認定が違うのでは』とか『見方が偏っているのでは』という意見が出されることは珍しくない」
 第三者委員会の決定に調査対象者が不満を持つことは珍しいことはではないといいますが、今回中居氏側が望んでいるのは証拠の開示です。第三者委員会が応じる義務はあるのでしょうか。 永沢徹弁護士 「基本的には成立しない。日弁連のガイドラインによると、第三者委員会が調査の過程で収集した資料等については、原則として第三者委員会が処分権を専有する。共有するようなものではない。そういう意味では、開示することはない。またはしてはいけないんだろうと。ヒアリングの記録やその他の証拠について開示を求めるのは無理な要求」 ■中居氏“反論”2つのシナリオ
 
 では、なぜ法律の専門家から見ても“無理な要求”を中居氏側が求めたのでしょうか。永沢弁護士は2つの可能性を指摘しています。 永沢徹弁護士 「一つは中居氏が知りたがっていること。(弁護士としては)依頼者の要求をそのままはねつけるよりは、要求は要求として出したうえで、出せない理由を述べさせるところに意味があったのでは。中居氏側がここで一番訴えたいのは、性暴力という表現が一般の人の認識とは違うというアピールはしたかったというのはあると思う。その過程において一部の目的は達成されているのでは」 ■中居氏“反論”法廷で争う?
 今後の動きについて永沢弁護士は。 永沢徹弁護士 「名誉が毀損されたということで、第三者委員会やフジテレビ側を訴えることはあり得る。仮に裁判に訴えたとしても、裁判所がゼロから調査をしなおすということではないわけで、双方持ち寄った証拠で判断していくしかないわけですので、なかなか攻める道具がないとか武器がないというふうに見える。証拠の開示ができないことについては説明をするだろうけど、それ以上新たな調査をすることはないと思います」
 第三者委員会への中居氏側の反論。フジテレビの社外取締役はこんな見方を示しています。 フジテレビ社外取締役
 文化放送
 齋藤清人社長 「今まで中居氏サイドからの発信がありませんでしたので、これが当事者同士のいさかいにならずフジテレビの信頼回復・再生に向けた一つの材料になるのであれば、そこは丁寧に耳を傾けるという姿勢は大切」
 一方で、女性アナウンサー側は。 元フジテレビ
 女性アナウンサーの代理人弁護士 「中居氏の今回の第三者委員会に対する文書提出に関して、現時点で被害女性としてコメントすることはありません。代理人としては、このような中居氏の動きを受けて、Aさんら女性(元)アナウンサーに対する臆測に基づく誹謗(ひぼう)中傷や悪意の攻撃が再び強まることを懸念しており、メディアの皆さまには特段のご配慮をお願いいたします」
 中居氏側が設けた回答期限は今月26日です。

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