この冬の大雪は偏西風の蛇行と地球温暖化が影響 気象庁の検討会の分析で
社会|
03/18 20:08

気象庁の検討会は、今年2月の大雪について、地球温暖化が影響した可能性があるとする分析結果を示しました。
気象庁は18日、「異常気象分析検討会」を開催し、今回の冬の天候と去年の記録的な高温について分析結果を公表しました。
今年2月に日本海側で記録的な大雪になったことについては、この冬を通じて上空を流れる偏西風が南に蛇行する傾向があって冬型の気圧配置が持続しやすかったことや、地球温暖化が影響した可能性があるとしました。
一般的に地球温暖化によって気温が上昇すると、雪ではなく雨になることで降雪量は少なくなるとされています。
しかし、この冬のように一時的に強い寒気が流れ込んだ場合には、気温や海面温度の上昇により、増えた水蒸気の分だけ雪の量が増えることが示唆されたということです。
検討会の中村尚会長は、地球温暖化が続くことで現象のベースとなる気温が底上げされていくとしたうえで、その影響を受けて大雪となることも想定して備えなければならないとしています。
また、去年1年間の日本の平均気温については平年を1.48℃上回って、統計を開始した1898年以降、最も高くなったと明らかにしました。
去年の春まで続いていた「エルニーニョ現象」の影響や地球温暖化などの要因が重なった結果、おととしに引き続き、「異常気象であった」との見解を示しています。