DDoS攻撃など相次ぐサイバー攻撃 フィッシング報告件数は約52万件増
社会|
03/13 10:18

去年、実在する企業を装いパスワードなど個人情報を盗み取る「フィッシング詐欺」の被害報告件数が、前の年に比べ50万件以上増えたことなどが警察庁のまとめで分かりました。
去年、政府や交通機関、金融機関などの重要なインフラに対し、複数のコンピューターなどから同時に大量アクセスするDDoS攻撃とみられる被害などが相次いで発生しました。
13日に警察庁が公表したまとめによりますと、サイバー攻撃を試みる不審なアクセス件数は、IPアドレス1つにつき1日平均およそ9500件と年々増加しています。
パソコンを感染させ保存しているデータを暗号化するなどして、復旧するための対価を要求する不正プログラム「ランサムウェア」の被害報告も、去年1年間で222件発生し依然高い水準です。
特に対策の手薄な中小企業の被害件数は3割以上増え、復旧にかかる期間や費用も増しています。
また、実在する企業やサービスを装いメールなどを使ってパスワードなど個人情報を盗み取る「フィッシング詐欺」の報告件数は、前の年に比べ4割以上増加し171万8036件でした。
インターネットバンキングに関わる不正送金の被害総額はおよそ87億円で、そのうち「フィッシング詐欺」が手口の9割を占めるということです。
警察庁は情報解析や捜査のスペシャリスト達を集め去年発足した「サイバー特別捜査部」を中心に、関係機関と連携し被害の未然防止などに向けた取組みを行うということです。