食料品の消費税減税は“否定” 夏の選挙前に物価高対策 何を?
政治|
04/01 18:29
切れ目のない物価高対策を明言した石破総理大臣。食料品を対象とした消費税減税は実現するのでしょうか。政治部記者が解説します。
■どうなる?食料品の消費税減税
80代の人
「(Q.色んなものが値上がりしますけど、どうですか?)大変だよね。物価が安定してもらいたいね」
花見や歓迎会シーズンを迎えるなか、ビール類や缶チューハイが1日から一斉に値上げ。
それだけではありません。今月値上げされる食品は調味料や加工食品など実に4225品目に上ります。
80代の人
「(値上げは)もう何回目でしょう?ってことですからね。どうしちゃったんでしょう」
民間の調査会社「帝国データバンク」は、飲食料品の値上げの勢いは大幅に強まっていると分析。生活を圧迫し続ける物価高対策が求められています。
石破総理大臣
「コメなどの食料品の物価高を踏まえた対応など地域の実情に応じた支援、国民の皆様方に効果的にお届け致して参ります。物価高への対応につきましては状況に応じて今後とも切れ目なく実施を致します」
切れ目のない物価高対策を実施するという石破総理が先週、言及したのが「食料品を対象とした消費税減税」です。
石破総理大臣
「物価高対策の一つの対応として考えられないことではございませんが、少し時間がかかることでございますので、若干の時間の猶予を賜りたいと存じます」
現在、酒類や外食を除く飲食料品を軽減税率の対象とし、税率を8%としている消費税。物価高対策を求める声は与党内からも上がっています。
自民党
松山政司参院幹事長
「物価高対策、特に食料品に対する対策は非常に重要と思っております。真剣に議論をして、国民に寄り添った政策をしっかり打ち出していくことも必要かなと思っています」
国民民主党
玉木代表
「きのう石破さんがですね、あいさつに来られましたので率直に『石破総理、消費税減税するんですか?』と聞いたらですね」
国民民主党
玉木代表(きのう)
「お疲れさまです。総理、消費税減税するんですか?」
石破総理大臣(きのう)
「何を言ってる!」
国民民主党
玉木代表
「はぐらかされたので、よく分かりませんでした」
その石破総理に改めて聞くと…。
石破総理大臣
「消費税、これは全世代型の社会保障を支える重要な財源でございます。税率の引き下げということは適当ではないと考えております」
食料品に限定した消費税減税について、1日は否定しました。
■切り目のない物価高対策とは
政治部
官邸サブキャップ
澤井尚子記者
「石破総理としては商品券問題などを受け、支持率が急落した今のままでは参院選は戦えないとして、この春、思い切った対策を打ち出したい考えです。実際、食料品に絞った消費税の減税は自民党内でもジワリ期待も聞かれ始めていました。ただ、食料品に絞った減税でも1%あたり6000億円程度が必要で、総理側近は『財源がないのに無理だ。そういうところが石破総理は甘い』と早速、火消しに回った格好です。総理自身、きょうの会見では手元の紙に目を落として間違いがないように慎重に説明していたのが印象的。高騰するコメの価格に対しては、さらなる備蓄米の放出も考えている。また、ガソリンについては補助金をこのまま継続しつつ、夏場の猛暑には電気代の割引などの対策を検討しています」