自公維まもなく正式合意 維新と国民 明暗の分かれ目は
政治|
02/25 18:00
修正予算案を巡り、維新は自公と正式合意へ。一方、国民民主はというと平行線のままです。なぜ大きく明暗が分かれたのでしょうか。
■自公維
まもなく正式合意
日本維新の会
前原誠司共同代表
「野党の立場でありながら本予算に賛成するというのは極めて重い決断でした」
日本維新の会は自民、公明と新年度予算案の修正を巡り、教育無償化などを盛り込んだ内容にまもなく正式合意します。
維新の会の前原共同代表は、この後の党首会談の前に合意案の内容を明かしました。
日本維新の会
前原誠司共同代表
「教育については、来年4月からは基準額が45.7万円で私立加算、私学も含めて所得制限なしで無償化」
高校の授業料無償化については、今年4月から所得制限なしで全世帯に11万8000円が支給されるといいます。
また、来年4月からは小学校の給食費を無償化し、0歳から2歳の保育料も減額することで合意したといいます。
日本維新の会
前原誠司共同代表
「社会保険料については、これは4兆円として1人6万円引き下げに向けて取り組んでいく。また、同時に働き控えというものを起こしている130万円の壁につきましては、166万円くらいまでは働けるようになる」
前原共同代表によりますと、合意案では社会保険料を年間6万円引き下げることを目指し、“130万円の壁”も166万円ほどに引き上げられるといいます。
■自公国“103万円の壁”は平行線
一方、維新より前から与党側と協議を重ねていた国民民主党。103万円の壁の議論は平行線のままです。
国民民主は公明からの年収850万円を上限とする所得制限を設けるという新提案について受け入れないとしました。
国民民主党
古川元久税調会長
「やっぱり所得制限を付けることはおかしいということで、撤廃を求めていきたいと思っています」
維新の会が予算案に賛成する見込みの今、与党側からはこんな声が…。
自民党
中堅議員
「国民民主は、もう相手にしなくていいんじゃないか」
維新と国民、与党側との協議で“明暗”が分かれたのはなぜなのでしょうか。
政治部(野党担当)
平井聡一郎記者
「与野党協議で維新が合意に至る一方で、国民民主が平行線となっているのは、夏の参院選に向けた両党の思惑に差があるからです。 維新は今、立憲に次ぐ野党第2党ですが、支持率では立憲、国民民主に水をあけられています。維新としてはアピール材料になる『高校無償化の実現』などの成果を何としても得たい考えで、それが今回の合意につながったと言えます」
ある維新の会のベテラン議員は満足気です。
日本維新の会
ベテラン議員
「こちらの要望は8割近く取れた、十分だ」
一方で、高い支持率を維持してる国民民主は強気です。
政治部(野党担当)
平井聡一郎記者
「党の看板政策である『年収の壁』の引き上げを巡り、ある幹部は『与党と決裂したら有権者の判断を仰げばいい』と余裕を見せています。ただ、期待が高まっている分、中途半端な引き上げ水準で与党と合意すれば『参院選で立っていられなくなる』という懸念もあり、一定の理解を示している公明党と協力し、自民党からできるだけ譲歩を引き出したい考えです」