「世界一貧しい大統領」ホセ・ムヒカさん89歳で死去 南米・ウルグアイ
国際|
05/14 06:23
「世界一貧しい大統領」として知られた、南米ウルグアイのホセ・ムヒカさんが亡くなりました。89歳でした。
ホセ・ムヒカさんは2010年から5年に渡り、ウルグアイの大統領を務めました。
1935年に貧しい家庭で生まれ、大学卒業後は花売りとして生計を立てていましたが、キューバ革命に影響を受け左翼ゲリラ組織に入り、軍事政権下では13年ほど収監されていました。
冷戦崩壊後の政治空白や経済危機で、中南米の左派が台頭した1990年代からは政治家に転身。
大統領になってからは報酬の大部分を寄付して毎月1000ドルで生活を続け、「世界一貧しい大統領」として庶民に親しまれました。
「多くを求める者が貧しい」という清貧の思想は、豊かさに迷う先進国でも反響を呼びました。
政界引退後も農園で質素に暮らし続け、最後はひとり、がんと闘病していました。