NPT準備委員会が「勧告案」の採択を断念 来年の再検討会議に懸念
国際|
05/10 10:48

ニューヨークの国連本部で開かれていたNPT=核拡散防止条約の準備委員会は、来年行われる再検討会議のたたき台となる「勧告案」の採択を断念しました。
準備委員会
アジュマン議長
「現時点で勧告案について合意を得られる状況にはないと判断した」
2週間に渡って議論されたNPTの準備委員会は最終日の9日、核兵器の量的拡大への懸念や透明性の向上などについて指摘した「勧告案」の採択を断念し、全会一致の合意が必要ない「議長による勧告」としてまとめました。
各国の意見の相違は埋められず、核軍縮の取り組みについて国別報告書の提出などを求める「再検討プロセスの強化」と題された文書についても採択が見送られました。
過去2回の再検討会議では成果文書を採択できず決裂していて、今回の準備委員会は各国がどこまで歩み寄れるかが焦点でしたが、来年の再検討会議に向けて懸念を残す形となりました。