自衛隊で制服組のトップを務めた人物が3月から台湾の内閣に相当する行政院の政務顧問に就任したことが分かりました。
　台湾の行政院によりますと、3月から非常勤の「政務顧問」に就任したのは岩崎茂氏です。
　岩崎氏は自衛隊で2012年から3年近くにわたり、制服組トップの統合幕僚長を務めました。
　自衛隊の元幹部が台湾当局の役職に就くのは異例とされ、台湾側が日本との連携強化を目指す狙いがあるとみられます。
　行政院は「（顧問からの）台湾の発展にとって有益な提案には、行政院は耳を傾け推進する」とコメントしています。
　これに対し、中国外務省は21日の会見で「台湾は中国の不可分の領土で、いかなる外部からの干渉も許されない」と反発しました。
　また、今年が「抗日戦争勝利80年」であることに触れ、「日本は台湾問題に歴史的な罪責を背負っていて、特に言行を慎むべきだ」と批判しています。
　さらに、中国側はすでに日本側に申し入れをしたと明らかにしました。