東京進出“ご当地チェーン店” 「ラム」「マトン」違いは?今や全国区 鉄板みそカツ
経済|
09/08 20:15
地元の味を支えるご当地チェーン店が東京に進出。現地に行かなくても楽しめる、東京にある各地のローカルグルメを取材しました。
■札幌の大人気“ジンギスカン”
イクラやウニ、みそラーメンなどと並び、北海道旅行では外せないご当地グルメ「ジンギスカン」。去年、東京に進出した札幌の超人気店が…。長い行列ができる店は創業71年、絶大な人気を誇る北のローカルチェーン「だるま」。
ジンギスカンに使われる羊肉は牛肉や豚肉よりも低カロリーな食材としても注目されているため…。
川崎から来た人(30代)
「豚肉と同じように結構脂もあるけど、それでもすっごく食べやすい」
去年オープンした東京・上野御徒町店では札幌市と同じ味を楽しむことができ、肉は北海道直送の羊肉「マトン」です。
ジンギスカンに使われる羊肉「ラム」と「マトン」。その違いとは何でしょうか。A.肉の部位、B.年齢、C.性別。
羊肉「マトン」は癖が少なく、身がやわらかい子羊の肉「ラム」に比べて風味が強いといいますが…。
50代の人
「臭みもなくおいしい。やわらかい」
「ジンギスカンを久しぶりに食べたが、イメージが変わるくらいおいしい」
ヒツジは大人になるほどヒツジ特有の風味を感じやすくなるといいますが、その分、しっかりとした味わいが楽しめます。一般的に生後1年未満の子羊を「ラム」、2年以上の大人のヒツジを「マトン」と呼んで区別します。
というわけで、ラムとマトンの違いはBの「年齢」でした。
だるまでは北海道から新鮮なマトンを直送。そのうま味を最大限に引き上げるのが自家製だれと薬味だといいます。
成吉思汗だるま
金さん
「私たちの特徴の秘伝のたれがある。東京のお客様にお伝えしたいのは、ニンニクと唐辛子を入れて食べてほしいということ。それが70年間ずっと私の曽祖母の代から同じもの。東京の客にたくさん愛される店になれたら」
■今や全国区
鉄板みそカツ
さらに東海からは名古屋めしの代表格「みそカツ」。ソースには東海地方発祥といわれる「豆みそ」がふんだんに使われています。諸説ありますが、モツのみそ煮込みである「どて煮」にとんかつをつけたのが始まりだといわれています。
そんな名古屋市のソウルフードの専門店が愛知県を中心に約30店舗、都内に3店舗を展開する「矢場とん」。この店の看板メニューが熱々に焼いた鉄板の上にキャベツを敷き詰め、揚げたての厚切りリブとんかつ。そこに仕上げにたっぷりのみそだれ。みその香りが広がり、食欲を刺激する一品です。
みそカツ初挑戦だという男性は…。
横浜から来た人(30代)
「おいしいです。みそがすごく濃厚で、ご飯が進みます。毎日でもいいくらい食べたい」
名古屋市に住んでいたという男性は…。
以前、名古屋に居住していた人(60代)
「こっちで何回か(みそカツ)食べたことあるけど、違うよねっていうのばっかりだったんで。みそがやっぱりこれだなって」
新旧どちらのファンも喜ぶ東京での出店。意外な反響もあったといいます。
矢場とん
広報担当
片山武士さん
「東京に店舗があるっていうのがすごい広告というか、看板のようになった。東京で店舗を持ったことにより、名古屋がよりにぎわった。名古屋ならではの味付けをたっぷり味わるのは魅力」
■新潟県民を魅了「麻婆麺」
東京に進出したローカルグルメ。定番だけでなく、こんな変わり種も。山椒(さんしょう)の効いた麻婆豆腐をこれでもかというほど中華麺の上に。太めの麺にトロトロ、熱々の麻婆あんが絡み付く、新潟県では誰もが知っているソウルフードです。
常連客
「山椒のピリッとしたのがすごくおいしい。しかし熱い!熱くてずっと冷めない。この熱さを求めて来ます。唯一無二」
新潟県内を中心に34のラーメン専門店を展開する「三宝亭」。「麻婆麺」を求めて多くのお客さんが訪れるといいます。
新潟三宝亭
東京ラボ
中目黒店
相馬直輝店長
「新潟では主流なラーメン。遠方から『食べたくて来た』と言ってくれる客も」
この麻婆麺の辛さは5段階から選択可能。普通の1つ上、1辛を注文した女性は「山椒が効いていておいしい。“一辛”にしたけど、ちょうどいい」と話します。
ところが、食べ進めると…。
辛さには注意が必要みたいです。
さらに客の9割ほどが頼むというのが新潟県産コシヒカリのライス。コメの値段が高止まりするなか、ランチタイムには何と無料で注文できるうれしいサービスも。
20代の人
「コメもおいしいし、かけて食べる麻婆もおいしい」
地元のおいしいお米と麻婆麺のあんを合わせるのが新潟流だといいます。
来店2回目の人
「うれしい。旅行に行って現地のグルメを食べるのがすごく好き。旅行しなくても同じようなものが食べられると『いいな』と思う」