カナダ・コンビニ大手「会話に応じない」セブン買収撤回 セブン側は反論
経済|
07/18 11:38
カナダのコンビニ大手・クシュタールがセブン&アイ・ホールディングスへの買収提案について、セブン側に誠意が感じられず建設的な協議に応じる姿勢がないと批判し、撤回することを発表しました。
■「会話に応じない」対応批判
クシュタール社の声明
「意図的に情報を曖昧(あいまい)にし、遅延を図る戦略をとっており、それはセブン&アイ・ホールディングスやその株主に著しい不利益をもたらすものです」
セブン&アイ・ホールディングスの対応を批判したのは、カナダのコンビニ大手「アリマンタシォン・クシュタール」。去年から続く買収を巡る攻防は、いったん幕引きとなりました。
クシュタール社の声明
「(創業家の)伊藤家との友好的な対話を繰り返し求めてまいりましたが、いかなる対話にも応じていただけませんでした」
声明で明らかにしたのは、7兆円規模の買収提案の撤回です。
この発表を受け、セブン&アイ・ホールディングスの株は17日、売買が一時停止に。午前10時すぎに再開すると売りが先行し、終値は前日比マイナス9.6%の202円安で2007円に下落しました。
セブン&アイ・ホールディングスは、こう表明しています。
「クシュタール社の決定については不本意ではあり、数多くの誤った記述について賛同しかねるものの、想定され得たものとして受け止めております」
今後は、単独で企業価値を向上させる取り組みを続けていく方針です。
■「統合に可能性」今後に含み
なぜ買収計画は撤回されたのでしょうか?
桃山学院大学
小嶌正稔教授
「(クシュタールは)あくまで環境が整うのを待っている。敵対的な買収になると、重複の売却に時間がかかる」
買収提案を撤回したクシュタールですが、専門家は今後、別の企業を買収することで、トップのセブン&アイ・ホールディングスを追い上げながら機会をうかがうとみています。
実際、クシュタールの声明はこう締めくくられています。
「私たちは、今なお大きな期待と熱意を抱いています。この統合が、可能性を秘めていると信じています」
(「グッド!モーニング」2025年7月18日放送分より)