備蓄米に“新たな問題”浮上 コンビニ各社トップが“直談判”
経済|
06/13 18:52
沖縄県に13日、随意契約の備蓄米が到着。これで全国47都道府県に行き渡りましたが、そんななか、新たな問題が。コンビニ各社のトップが大臣に直談判です。
■沖縄で“行列”「うれしいです」
沖縄県にも、あのコメが届きました。
13日、沖縄県で初めて随意契約の備蓄米が販売されました。店頭には100袋が並べられ、価格は5キロで2139円。
午後1時から並ぶ人
「絶対、備蓄米買いたかった。育ち盛りがまだいる。お弁当を持っていく人もいる。5キロのコメが4日くらいしか持たない」
そして午後3時。客は整理券と引き換えに、次々と備蓄米を購入。13日、販売した100袋は整理券を配布した段階で予定数に達しました。
備蓄米を購入した客
「うれしいです」
「買えました」
「(Q.並んだかいありましたか?)良かったです。4000円のコメを買ったら、これが(備蓄米)2個買えるから」
これで随意契約の備蓄米は、47都道府県すべてで販売が始まったことになります。ただ、備蓄米が行き渡ったと実感できるには、まだ時間がかかりそうです。
■コンビニ各社トップが“直談判”
13日、小泉大臣が面会したのは大手小売り各社のトップです。
小泉進次郎農水大臣
「47都道府県すべてに、随意契約の備蓄米が行き渡ることになる。これはまだ数量、県内の自治体の広がりということで見れば、まだまだ広げていかなければなりません。今感じている課題など、こういったこともあると思いますので率直にご意見をいただきたい」
各社が口をそろえて訴えたのは「精米が追いつかない」という現実です。
セブンーイレブン
阿久津知洋社長
「一番課題を感じているのは、精米について。ひっ迫しているというのが現状」
ファミリーマート
細見研介社長
「販売期限が8月末まで。今1キロで展開している袋だと、時間が足りない」
そこで、各社が求めたのは販売期限の延長です。
ローソン
竹増貞信社長
「各社準備をして今月下旬から備蓄米が全国に流れていくのではないか」
コンビニ各社も販売を本格化させます。セブンーイレブンは17日から一部店舗で販売スタート。ローソンは14日から沖縄県を除く全国およそ1万3800店舗で。ファミリーマートは24日から全国1万6000店で販売する予定です。
スーパーなどでも随意契約の備蓄米を扱う店が日々、増えています。
十分な量をきめ細かく行き渡らせられるかが課題となる一方で、もう一つの課題も…。
■高すぎる入札米
価格の行方は?
岡山市のスーパーに並んだのは、今年3月に入札で落札された備蓄米。5キロで4000円超え。入札米は落札価格が高いうえ流通経費もかさむため、どうしても高値に。それでも、ほとんど利益は出ないといいます。
グランドマート
岡本和恵取締役
「“小泉米”が届くまでに売れなければお総菜コーナーで使うしかない」
今、コメは3つの価格帯に分かれています。銘柄米、入札備蓄米、そして随意契約米です。この真ん中の入札米で買い控えが起きているのです。
およそ31万トン放出された入札米のうち、95%を落札したのがJAグループ。13日現在、半分以上の16万5000トン余りが卸売業者に出荷済みです。
入札米が高くて買い控えが起きている実態を、JAは把握しているのでしょうか。
JA愛知
「小泉大臣になってからのコメを求める人もいれば、一部で2023、24年産の(入札米の)(銘柄米より)少し価格が抑えられたものがいいという人もいるように聞いている。新米が出るまでの間、きちっと棚に並ぶような対応をしていきたい」