コメの値下げに踏み切る店を徹底調査。どこで、そしていくらで買えるのでしょうか。 ■“コメ値下げ”どこで？いくら？ 小泉進次郎農水大臣（44） 「きょうで沖縄にも店頭販売が始まると聞いている。47都道府県すべてに随意契約の備蓄米が行き渡る」
　備蓄米の店頭販売は、ついに全国へ拡大。13日、沖縄県のスーパーで備蓄米の販売がスタート。5キロ2139円の“古古米”を求めて、多くの人々が押し寄せました。 備蓄米を購入した人 「良かった。4000円のコメを買ったら、これが（備蓄米）2個買えるから。納豆ご飯しようね」
　現在、店頭に並ぶコメは、価格帯が3つに分かれています。随意契約の備蓄米は2000円前後。競争入札の備蓄米も含まれるブレンド米は主に3000円台。銘柄米は主に4000円台。
　備蓄米の普及が進むなか、高止まりしているコメにも今、“値下げの波”が押し寄せています。
　4つの小売店を調査すると、それぞれ値下げの幅に違いが。まずは、ブレンド米を200円割引している店から。取材班が向かったのは、水田が広がる埼玉県の中部。JA埼玉中央の東秩父農産物直売所です。
　店頭で売られているのは、JAグループの卸売業者「全農パールライス」が精米したブレンド米です。産地や品種が異なる複数のコメが混ざっています。入札で放出された、2024年産、2023年産の備蓄米も含まれている場合があるといいます。
　いくら値下げしたのでしょうか。 JA東秩父農産物直売所
　加藤奨之さん 「1週間前までは3600円で販売していたが、周りに値下げの動きがあったので200円下げての販売」
　今月5日から200円割引して、税込み3400円で販売する訳は。 加藤奨之さん 「令和4（2022）年産以前のコメが2000円前後で出たことで、2000円前後と3000円台では高いと感じるお客様が増えた」
　随意契約の安い備蓄米が放出されたことでブレンド米の売り上げが3割ほど減少したといいます。
　3400円のブレンド米を買った人に話を聞くと。 70代 「スーパーもまだ4000円台。たまたま見たら3000円台、これだったら良いかなと」
　4000円台の銘柄米には、なかなか手が届かないといいます。 70代 「安いコメを選んで買っている。（銘柄米）4000円台となるとちょっとね」
　全国のスーパーでのコメの平均価格は5キロあたり4223円。備蓄米が流通してからも、高止まりが続いています。
　こうしたなか、高騰する銘柄米を値下げする店も出てきています。
　広島県を中心に、およそ30店舗を展開するディスカウントスーパーです。 万惣
　営業企画部
　大久保和弘さん 「先月31日からブレンド米を300円（税抜き）値下げ、銘柄米は200円（税抜き）値下げ」
　およそ2週間前から、銘柄米を200円値下げしています。 買い物客 「ちょっと安くなっている。やっぱり安いほうが良い。年金暮らしだから」
　なぜ、このタイミングで銘柄米を値下げすることができたのでしょうか。 大久保和弘さん 「2000円台で備蓄米が出回る話を受けて、しっかりと方針を決めて、こっち（銘柄米）に集中しようと。利益は減るが集荷量を卸業者と話をして増やしたことで、価格の安さが実現した。仕入れ価格が下がり次第、随時店頭価格も下げていきたい」
　コメどころのスーパーでは、銘柄米を500円も値下げする動きが。 スーパーマルセン
　太田雅悠専務 「5キロ500円下げられれば良い。6月下旬、23日の週にできたら」
　新潟県内にある小規模スーパーです。今月下旬から、コシヒカリなどの銘柄米を500円ほど値下げする考えだといいます。大幅な値下げに踏み切る訳は。 太田雅悠専務 「これから入る（“古古古米”の）備蓄米は原価がそんなに安くなくて、販売価格が決まっている『2000円以下』というルールがある。そのルールの中でやろうと思うと、全然利益が残らない。だったら、お客さんが求めている銘柄米をちょっとでも安くしたほうが良いのではと。数百円単位だが1袋500円くらい下げられるかなと検討中」
　さらに、銘柄米の店頭価格が3000円台になる可能性も出てきました。
　千葉県内を中心に、東京、埼玉、神奈川、茨城で展開するスーパー「おっ母さん食品館」です。
　店頭では、あきたこまちや、コシヒカリが5キロあたり税込み5000円を超えるなか、取引がある卸売業者から、ある連絡が。 おっ母さん食品館
　柏の葉キャンパス店
　侭田由美店長 「実際問屋からスポットという形で、3000円台で販売できそうなコメの提案も。今週の水曜日に連絡が入った」 「（Q.どんなコメ？）山形県産の『雪若丸』5キロ。3000円台後半で販売しようと思っている」
　3000円台の銘柄米は、いつから販売できるのでしょうか。 侭田由美店長 「多分6月後半から7月初め。3000円台のコメ（銘柄米）は売り場に並ぶ予定」
　今月下旬にも、3000円台後半の銘柄米を買うことができそうです。
　いくらまで値下がりすれば買うのか、買い物客に本音を聞くと。 70代 「いつも銘柄米を買ったことがないから分からないが、3500から3600円。安ければ安いに越したことはない」 80代 「安いほうが良い。4000円は切ってほしい。コメを食べないで生活はできない」
　 70代 「希望の金額？3000円台。妻とも相談しないと買えない。3000円台前半だったら良い」