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随意契約の備蓄米 5kg税込み2000円下回る店舗も 店頭販売開始から1週間 徐々に…

経済

06/07 19:16


 随意契約で売り渡された政府備蓄米の販売が始まって1週間が経ちました。徐々に取り扱いが広がるなか、5キロ税込み2000円を下回る店も出てきました。 ■備蓄米
 5kg税込み2000円下回る店舗も
 全国に拡大する備蓄米の店頭販売。7日から店頭販売を開始する都内のスーパーでは…。
 価格は大台を割り込みました。7日朝、到着したばかりの古古米、5キロで2000円を下回る価格、1998円で販売しています。 購入客(50代) 「2000円、うれしい」 購入客(70代) 「(安くて)すごくいいですね。これでおいしかったら最高。普通のブランド米で3000円台になれば…」
 なぜ、2000円を切る価格で売ることができるのでしょうか。 花正
 店舗営業本部
 山崎裕樹本部長 「グループ内の精米工場、配送、その他いろいろな人の協力で安価でスピーディーに提供するため、この値段にした」
 肉のハナマサ芝浦店、銀座店など4店舗では在庫がなくなり次第終了。他店舗でも、取り扱いを検討しているそうです。
 2000円を下回る店は他にも。
 備蓄米5キロ1944円で店頭に並んだのは、福岡市内のミスターマックス橋本店。 購入した親子 「めっちゃうれしい。2000円以内でとても安いから最高」 「普段(5キロ)4500円台でおコメを買っているので、なんか懐かしい感じがする」
 この店では、開店してわずか30分で完売。 ■コメ高騰…鉄道経営に打撃
 コメの価格高騰は、鉄道会社の経営にも影響を与えています。 銚子電鉄
 竹本勝紀社長 「当社にとっては『存続の危機』」
 と語るのは、千葉県の銚子電鉄の竹本社長。一体なぜ、コメ不足が存続の危機につながるのでしょうか。 竹本勝紀社長 「おせんべいの生地ですね。際限なく価格が上昇するという」
 銚子電鉄の看板商品は「ぬれ煎餅」。原材料費だけで、価格が1.6倍にまで上昇。燃料光熱費や人件費なども含め、製造コストが上がったことで利益が大幅に減少しているといいます。 竹本勝紀社長 「『ぬれ煎餅』の売り上げが(会社の)総売り上げの7割以上でして、『ぬれ煎餅』の製造販売から得られる収益で鉄道の赤字を埋めてきている」
 さらに、追い打ちをかけるように…。 竹本勝紀社長 「資金繰りという点で言いますと、コロナ禍が始まって間もなく、緊急の融資を受けたんですね。この返済が4月から始まったんですね。いわゆる物価高による消費マインドの低下。銚子を訪れるお客様も令和5年度と比べると、20%ほど減っている」
 物価高の影響で観光客減、消費が低下、それに加えて人件費上昇、燃料光熱費高騰、さらに返済金支払いの開始時期が重なり、様々な問題が同時多発で押し寄せています。
 そんななか、小泉大臣は…。 小泉進次郎農水大臣 「味噌(製造)などの関係者からも、影響が出ていると聞いていますので、こういった分野についても農水省としてできることを考えたい」
 備蓄米を日本酒や味噌などの加工用にも使用することを検討すると明らかにしましたが、せんべいの原料に割り当てられるかはまだ不明です。 観光客 「(ぬれ煎餅は)銚子電鉄の魂じゃないですかね。これで生き返ったような会社ですから」 「やっぱり有名なので『買ってみたいな』『食べてみたいな』『応援したいな』という気持ちもあります」
 ぬれ煎餅には「銚子電鉄を応援したい」というお客さんの願いも込められているということで、簡単に値上げがしづらいといいます。
 銚子電鉄は新たな人気商品開発に加え、4月には「犬吠崖っぷちライン」という愛称も発表するなど、まさに崖っぷち状態で必死の経営努力を続けています。

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