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フジテレビと“20年ぶりの因縁” 元救世主・SBI社長「敵対するなら徹底的に勝負」

経済

04/18 15:33


 フジ・メディア・ホールディングスの大株主であるダルトン・インベストメンツが取締役候補に選んだSBIホールディングスの北尾吉孝会長兼社長が17日、会見を開きました。北尾氏はフジ側の改革案に苦言を呈し、「敵対するなら徹底的に勝負をする」と語りました。 ■不動産事業にも言及「本業は何だ」
 17日、1時間半にわたり会見を開いたSBIホールディングスの北尾会長兼社長。 北尾会長兼社長 「これではもうフジ・メディアグループ、ガタガタになるだろうな。何とかしないといけない。いよいよ本格的に動くことを決意した」
 北尾氏は、フジ・メディア・ホールディングスの大株主「ダルトン・インベストメンツ」が16日に提案した、12人の新たな取締役候補のうちの一人です。 北尾会長兼社長 「もう、あれ(報告書)をみて僕はがっかりしましたよ」
 北尾氏は、会見でフジテレビを痛烈に批判。 北尾会長兼社長 「フジ・メディアHDが発表した役員体制は不十分。だから新しい役員候補を発表しても、スポンサー戻りますって言う人ほとんどいないわけです。スポンサーが戻らなければ、どうにもならないでしょ」
 ダルトン側が株主提言で問題視した、不動産事業に対しても痛烈な批判を繰り広げたのです。 北尾会長兼社長 「不動産っていうのは分けないといけない。本業は何だと。なんで本業重視で本業のほうが上回る態勢作れないのかと。これは放送法の下で認められた公的な放送機関として、僕は間違いだと」 ■ライブドアからの買収阻止「悪いことをした」
 取締役候補として選ばれた北尾氏。かつてフジテレビの救世主となったこともありました。 北尾会長兼社長 「考えてみれば20年前の私が(フジテレビの)ホワイトナイトになったその時、対象が堀江さんだった訳ですけど」
 ことの発端は、およそ20年前に遡ります。 ライブドア社長(当時)
 堀江貴文氏(2005年) 「なぜフジテレビ…フジテレビじゃない。ニッポン放送ね。フジサンケイグループ全体との事業シナジー(相乗効果)を考えていきたい」
 2005年、堀江貴文氏率いる「ライブドア」が仕掛けた「ニッポン放送」の買収騒動。これに対し、当時フジテレビの会長を務めていた日枝久氏はこのように述べました。 フジテレビ代表取締役会長(当時) 日枝氏 「今、私は業務提携をやる気持ちは毛頭ないとハッキリ申し上げます」
 フジテレビ側は断固拒否し、堀江氏とは対立関係に。そんななか、この騒動に登場したのが北尾氏す。“ホワイトナイト”としてフジテレビ側に協力しました。 北尾氏(2005年) 「泥仕合になるのはまずいのでは。なんらかの大人の解決の仕方があるのでは。私がこれに関与するつもりは…ない、と申し上げたいところなんだけども…」 「堀江さんに対しては、礼節を重んじるとかということはある程度あっても良いんじゃないかなと。他人の家に土足で入って仲良くしようと言っても、なかなか無理なんじゃないですかね」
 北尾氏の参入により、買収は阻止され、フジテレビとライブドアは和解。 北尾氏(2005年) 「こういう形で和解したこと、両社のご努力に対して敬意を表したい」 ■堀江氏「ガチャピン・ムックみたいなIPも…」
 フジテレビの救世主となった北尾氏。しかし、17日の会見では日枝氏の長期政権を真っ向から否定しました。 北尾会長兼社長 「価値とか使命とかというものが、40年以上にわたる日枝政権のなかで消失していると言わざるを得ない」 「もし(フジ側が)敵対するとしたら、私も徹底的に勝負します」
 フジ側が改革案に対抗する場合には、株式を取得する可能性も示唆しました。 北尾会長兼社長 「5%くらい買うのは訳ないことです。僕が乗り出した以上は、白旗上げて逃げるということはあり得ない。僕は言ったことは必ずやり遂げる。それが僕の信念ですから。だからやり遂げるんです」
 かつて争っていた堀江氏に対して、北尾氏はこのように評します。 北尾会長兼社長 「(堀江氏は)この分野にも知見があるし、能力も極めて高い人だと思います。過去いろいろあったことは僕も事実なんだけど。第三者委員会の報告書で、つくづく僕は堀江くんに悪いことしたなと。僕の当時の20年前の判断は珍しく外れていた」
 今回の会見を受け、堀江氏は自身のYouTubeチャンネルを更新。 堀江氏のYouTubeから(17日投稿) 「今後、北尾さんたちのチームと連携をして、フジテレビのメディア事業の再編など機会があればお手伝い出来れば良いかな。アニメ、ガチャピン・ムックみたいなIP(知的財産)もいっぱい持っている。こういったところを再建できれば、面白いことになるんじゃないか」
 今後、堀江氏がフジテレビの経営に関わることはあるのでしょうか。 ■NEXYZ.Group社長を「物言う株主」に推薦 北尾会長兼社長 「(フジ・メディアHDが)会社側として、役員選任案を再度提示すべきだと考えている。全部排除という考え方は必ずしも私はとっていない。清水さんは残しておいてもいいんじゃないかというふうに思っている」
 北尾氏が現在の経営陣の中で唯一支持したのが、清水賢治社長です。 北尾会長兼社長 「僕の前に1対1で来られた時は、随分緊張されて大丈夫かなと思ったんだけど、発言聞いてると、なるほどなという部分は随所に承ることができましたということ」 「清水さんを残しておくべきだと思うのは、彼、アニメ担当してた。いいアニメ作ってきたんです」
 ダルトン側が提案する12人の取締役について、北尾氏はこのように話します。 北尾会長兼社長 「ダルトンさんから他にもメディア業界に精通した人材を聞かれ、私はすぐにネクシーズの近藤君を役員に招くべきだというふうに言いました。その近藤氏以外の候補者の選任については、私は全く関与してない」
 北尾氏が唯一ダルトン側に推薦したのが、株式会社NEXYZ.Groupの近藤太香巳社長兼グループ代表です。 近藤社長兼グループ代表 「ネクシーズグループはさまざまな定額制のビジネスを展開してきました。定額サービスの、私はプロだというふうに思います」
 近藤社長は「初期費用0円」のアイデアで、携帯電話やブロードバンド契約などを普及させてきた手腕の持ち主です。 北尾会長兼社長 「僕は当然1銭も報酬を受け取るつもりは全くないです。世のため人のためにやるんだということを明確に示しておきたいから。そういうものは一切受け取らない」
 北尾氏の会見を受け、フジテレビ側は…。 フジ・メディアHD 金光修社長 「今回、不祥事を起こしてしまったことに関しては、本当におわび申し上げたいし、謝罪をしたい。北尾さんが建設的に前向きに提案されていることに関しては、一つ一つ我々は敵対するという立場ではなく、検討していきながら我々の考え方をまとめたい」 (「羽鳥慎一 モーニングショー」2025年4月18日放送分より)

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