日本生命 拠出型企業年金の利回りを実質的に引き上げへ
経済|
03/12 18:33

日本生命は2026年度から拠出型企業年金保険の利回りを実質的に引き上げると発表しました。新NISA(少額投資非課税制度)など資産形成の手段が多様化するなかで、新たな契約者の獲得につなげたい考えです。
拠出型企業年金は保険会社と契約した企業の従業員が保険料を積立て、老後に年金や一時金として受け取る保険商品です。
日本生命の加入者数は約104万人、残高は約4.8兆円で、業界トップとなる35%のシェアを占めています。
2026年4月からは予定利率を1.25%に据え置く一方、保険料に含まれる事務費を引き下げることで、利回りを実質的に引き上げます。
加入期間が30年で合計360万円を積み立てた場合の満期返戻率は現在116.4%(419万1823円)ですが、今回の改定で118.3%(426万395円)に上昇します。
2002年に発売を開始して以降、日本生命が拠出型企業年金の商品を改定するのは初めてです。
保険料に含まれる事務費を減らすことで収益は減少しますが、実質的な利回りを引き上げることで販売増につなげる狙いがあります。
明治安田生命も2026年度から同様の改定を行う予定で、他の大手生命保険も追随する可能性があります。