アジフライがメジャーリーグ進出 地元メディア「ホームラン級のおいしさ」
福岡|
06/29 20:00

九州のアジフライが、アメリカのメジャーリーグ球場で販売され、「ホームラン級のおいしさ」と地元メディアが絶賛するほどの人気を博しています。きっかけは、プロ野球・福岡ソフトバンクホークスの本拠地での売れ行き。生産地や販売会社の地道な努力が世界進出につながりました。
■ウワサ聞きつけたパドレス幹部が来日、絶賛

ダルビッシュ有投手が所属するメジャーリーグ、サンディエゴ・パドレスの本拠地「ペトコ・パーク」。ここで今年3月から販売されている「Fish Fry」は、福岡市に本社がある「三陽」が作るアジフライです。
ペトコ・パークはグルメにも力を入れている球場で、パドレスの幹部が新しいメニューを探していたところ、「鷹のアジフライ」のウワサが耳に入ったといいます。

ホークスの本拠地・みずほPayPayドームで「鷹のアジフライ」は昨シーズン、約12万2千食販売され、ドームのグルメ約1000種類でダントツの商品となっています。
三陽フードシステムの横山裕二社長によると、パドレスの幹部が「日本の強いチームがフィッシュフライをすごく売っているらしい」と来日。試食会で「これは非常においしい」と、ぺろっと3枚ずつ食べたそうです。
幹部らは「アメリカの食文化にも合うし、アメリカ人も好むだろう」と絶賛し、アメリカでの販売が決まりました。
■聖地・長崎県松浦市も大喜び

このアジフライに使われているのは、主に長崎県松浦市で水揚げされたアジです。
松浦市は2019年に「アジフライの聖地」を宣言。今回の世界進出に、市文化観光課の福守真由さんは「松浦の一市民として『すごい!』。松浦のアジフライが海外に広まっていくのは感慨深い」と喜びを語ります。
ホークスの「鷹のアジフライ」は、ホークス、三陽、松浦市が連携して始まった商品。松浦市はこれまで試食会などイベントに参加して「アジフライを揚げて揚げて揚げ続けて」(福守さん)きました。地道なPR活動で「松浦のアジフライはおいしい」「アジフライの概念が変わった」という声が広がり、今回のメジャーリーグ球場での販売につながりました。
■ホークス本拠地では「アジフライだらけのBOX席」も

みずほPayPayドームには今シーズン、「三陽 アジフライBOX」が新登場。アジフライやアジをかたどったユニークなクッションが並ぶこのシートは、「鷹のアジフライ」が食べ放題という特典付きです。
シートは発表されるやいなや大きな話題に。福岡ソフトバンクホークス広報企画課の長谷川舞さんは「オープン戦では販売と同時に売り切れるほど好評でした。公式戦もほぼ満席の状態で、約96%の予約状況です」とその人気ぶりを明かします。見た目でも味でも楽しめる、福岡らしい食のエンターテインメントが生まれています。
アジフライは現在、アメリカのペトコ・パークで「JAPANESE FISH FRY SLIDER」や、定番の「FISH & CHIPS」として提供され、価格は約2500円から3000円ほど。
ローカルフードから、世界のスタジアムグルメへ。三陽フードシステムの横山社長は「もっともっと北米の食文化として根づいていけば」と期待を語ります。松浦市も「海外でも『AJI FRY』という言葉が残るような取り組みを続けていきたい」。
アジフライが、「SUSHI」や「TEMPURA」のように世界共通語になる日も、そう遠くないかもしれません。







