この時期の謎の不調“気象病”かも 梅雨近づき頭痛やだるさに悩む人増
福岡|
05/20 12:30

梅雨が近づくこの時期、原因不明の頭痛やめまい、だるさに悩む人が増えています。
その不調、天気と深く関係している「気象病」かもしれません。
専門家がそのメカニズムと対策を解説します。
【謎の不調『気象病』とは】

梅雨が近づくこの時期、家事や仕事が進まないほどの頭痛や突然のめまい・立ちくらみ、朝どうしても起きられないだるさを訴える人が増えています。
しらつち耳鼻咽喉科(福岡市)の白土秀樹院長は「この時期に起きるめまい感や倦怠感、だるさは『気象病』の可能性があります」と話します。
5月から6月にかけて、天気の変化による体調不良の患者が増えてくるといいます。
【根本的な原因は耳の奥の『内耳』】

気象病が起きる原因は、耳の奥にある器官にあるそうです。
白土院長は「気象病の原因としては『内耳』が障害されていると言われています」と指摘します。
内耳は気圧の変化を感じ取る役割を持っていますが、血流が悪くなるなどしてわずかな気圧の変化も敏感に感じ取るようになり、自律神経や体調に影響してくると言われています。
【解明され始めたのは最近のこと】

多くの人が悩んでいるにもかかわらず、気象病のメカニズムが解明され始めたのは最近のことです。
気象予報士の金子竜也さんによると、その理由は「気象病の存在を証明できるデータが少なかったことが要因の一つ」だといいます。
気圧の変化で体調に影響が出てくることは気象予報士のなかでは昔からなんとなく認知されていました。
しかし現代はエアコンなどの空調設備が発達し、部屋の密閉性も高まり、気象庁が発表する予報データと個人が体感する気温や湿度が大きくかけ離れるようになりました。
個人のライフスタイルとの違いから、集団として統計的に気象と体調の関係を証明することを難しくしていたと考えられています。
【対策は…】

まだまだ解明されていない部分も多い気象病ですが、対策の一つとして、白土院長は自宅で簡単にできるケアを推奨しています。
耳の周りの血流を改善する「耳つぼマッサージ」です。
耳を軽く引っ張ったり、回したり、耳の前後をマッサージするだけで効果が期待できます。
また、ホットタオルや温かいペットボトルで耳を温め、血流を良くすることも効果的と言われています。
白土院長は「気候の変化はだれでも体調が悪くなることが多いので、それを『当たり前』とか『気のせい』といった精神的なものに落とし込んでしまうと患者さんも結局はわからないまま放置してしまいます。
もしかして気象病かもしれない、と一つのきっかけにしてもらえれば、病院で診察を受けたりマッサージを試してもらったりすることが治療の一環になります」と語ります。
【予測アプリで不調と向き合う】
気象病と上手に向き合うためのツールとして、2200万ダウンロードを突破したアプリ「頭痛ーる」が注目されています。
このアプリは気圧の変化を予測し、体調の変化が起きやすい時間帯を知らせてくれます。
さらに、自分の体調や飲んだ薬を記録することで、不調になりやすいパターンを客観的に把握できます。
開発に携わった安中朋哉さんは「記録をとることが大切です。
これまでわかっていなかった気象と体調の関係性を解き明かすカギにもなります」と、記録の重要性を語っています。





