【みんなで防災】熊本地震の最前線へ、地割れを越えて届ける救護の力
福岡|
05/05 13:00

今月5月は赤十字月間です。
毎週火曜日のKBCラジオ『ヒルマニ』の発信GTRのコーナーで、KBC防災ネットワーク主幹・太田祐輔解説委員が4週にわたって災害時にいち早く現地に駆け付け、救護活動に重要な役割を果たしている日本赤十字社の活動についてお送りします。
今回は、2016年4月の熊本地震の際、実際に被災地に派遣された日本赤十字社福岡県支部 総務課会計係長の東賢三(あずまけんぞう)さんにお話を伺いました。
【地割れが続く避難所、緊迫の現地入り】

地震発生直後、日本赤十字社の救護班は迅速に動いていました。
太田解説委員:「東さんはいつ熊本の現地に入られたんですか?」
東さん:「私が現地入りしたのは平成28年4月16日の午前9時頃ですね。当時は今津赤十字病院におりましたので、日頃から一緒に働いている医師や看護師、事務職員と共に救護班として現地へ向かいました」
太田解説委員:「(本震が発生した)前日の夜に地震が起き、翌朝の9時にはもう出発していたということですね」
東さんたちは最初に向かったのは熊本市の熊本県支部。そこでインフラ状況や避難所の情報を集約し、派遣先を決定しました。
東さんが担当したのは、甚大な被害を受けた益城町の「益城町総合体育館」でした。
太田解説委員:「その避難所では、どういった光景が東さんの目の前に広がっていたんでしょうか」
東さん:「大きな施設でしたので大勢の方が避難されており、駐車場も車中泊をされる方々の車で埋め尽くされていました。道路状況も非常に悪く、地面があちこちで地割れを起こしていて……。まさに体育館の入り口の目の前も大きく割れていたんです。余震が続く中でその地割れも揺れていて、足を挟んでしまいそうな危険な状態が残っていました」
【「家がなくなった」…被災者の言葉に詰まった胸の内】

そんな過酷な環境の中、東さんたちは避難所に救護所を設置し、2日間にわたる活動を開始しました。
太田解説委員:「その大変な状況の中で、東さんたちはどういう仕事をそこでされたんですか?」
東さん:「私たちは避難所の方々に対して救護活動を行うため、救護所を設置いたしました。そこで2日間にわたって活動を展開しました」
太田解説委員:「現地では実際に活動されていて、どういうことを感じましたか?」
東さん:「持病の薬が不足した方や、避難生活のストレスで腹痛を訴える方など、多くの方が救護所を訪れました。苦しそうな姿を目の当たりにし、非常に心を痛めました」
太田解説委員:「でも、そういう人たちにとって、東さんのような人たちがすぐに駆けつけてくれるのは本当に心強かったはずです。被災者の方からかけられた言葉で、印象に残っていることはありますか?」
東さん:「『遠い福岡からありがとう』と言っていただけたことも嬉しかったのですが、事務職として受付を担当していた時のことが忘れられません。カルテの住所欄を前にしたある方が、『今回の地震でもう家がなくなってしまったのですが、住所はどう書けばいいですか?』と……。
何とお答えすればいいのか、うまく言葉をお返しできなかったことが今も心に残っています」
【「苦しんでいる人を救いたい」活動を支えるのは皆様の支援】

太田解説委員:「東さんは、どういう思いでこの活動をされているのでしょうか」
東さん:「一番は、苦しんでいる方々を自分の活動を通して救っていきたいという思いが一番あります」
太田解説委員:「実際に東さんだけじゃなく、周りの支えがあるからそういうところに行けるという部分もあると思いますが、その辺はいかがですか」
東さん:「私たちの活動は、一般の県民の方、そして法人の方々のご支援があってこその活動です。ボランティアの方々の協力もいただいておりますので、そういった皆様には常に感謝しております」
日本赤十字社のこうした救護活動は、皆様からの寄付金によって成り立っています。
寄付の方法など、詳しくは日本赤十字社福岡県支部のホームページをご覧ください。
【日本赤十字社福岡県支部】
https://www.jrc.or.jp/chapter/fukuoka/





