太宰府天満宮の参道近くに、紅梅色の暖簾が印象的な古民家がある。2025年11月29日にオープンした『ビームス ジャパン 太宰府』だ。太宰府天満宮には年間約1000万人が参拝に訪れる。この観光地に、なぜBEAMS JAPANが出店したのか。店長の赤峰さんに話を聞いた。
■歴史ある古民家に宿る、日本の「いいもの」
店内に一歩踏み入れると、梁や吹き抜けが残る日本家屋の空間が広がる。築50年以上とされる建物は、かつて食事処や焼物屋、住まいとして使われてきたという。歴史ある意匠を活かしながらリノベーションした店舗だ。「日本の伝統的な空間に、日本のいいものを置いているという一体感がありますね」。
商品はすべてメイド・イン・ジャパン。これはBEAMS JAPANのコンセプトそのものだ。単に「日本製」というだけでなく、日本の伝統や文化を伝えることを軸に、ビームスが厳選したアイテムが並ぶ。
BEAMS JAPANは2016年にスタートしたビームスの日本発信プロジェクトで、新宿や渋谷、京都、出雲、日光、宮島、神戸、善光寺、舞鶴と名所・景勝地を中心に展開。太宰府はBEAMS JAPAN全体としては10店舗目、そして2022年に始まった地域共創型出店「BEAMS JAPAN GATE STORE」プロジェクトとしては7事例目となる。
■「紅梅色」に込めた、太宰府らしさ
店内で目を惹くのは、鮮やかな紅梅色のグッズたちだ。これは太宰府店のキーカラーで、学問の神様・菅原道真公が愛したとされる梅の花にちなんでいる。合格祈願の通行手形や、この色で統一されたロゴTシャツ、スウェットなど、太宰府店でしか買えない限定品が揃う。
BEAMS JAPAN GATE STOREでは、各地のテーマに合わせてキーカラーが設定されている。善光寺(長野)では深緑、日光(栃木)では黄金色、そして太宰府は紅梅色。地域の歴史と文化がそのまま、店づくりに反映されているのだ。
「入店されたお客様から、すぐに『かわいい!』という声が上がります。太宰府への参拝や観光の記念に手に取っていただくことも多いですが、全国のビームスジャパンの限定品をコレクションしているというお客様もいらっしゃいます」。
■福岡の事業者と紡ぐ、地域共創のものづくり
太宰府店のもうひとつの顔が、福岡の地元事業者とのコラボレーション商品だ。店の左側の棚には、グッドローカル九州とビームスが共同で開発した限定品が並ぶ。
久留米市を拠点に150年以上の歴史を誇るシューズメーカー・MOONSTARとのラバーだるまは、スニーカー製造時に出る端材を再活用した人気商品。オープン直後から好評で即完売で現在入荷待ち。他にも、太宰府市のシリコンゴム専門メーカーSINGによる商品や重要無形文化財・久留米絣のポーチ(御朱印帳サイズも)、福岡花ござを使った雑貨、九州産ヒノキの木札など、福岡・九州の伝統が息づくアイテムが揃う。
「グッドローカル九州から事業者をビームスにご紹介して、ビームスで商品企画、お互いに意見交換をして製品化という流れで進めました。単に売れる商品という目線ではなく、福岡の魅力や伝統工芸を伝えるための商品という点にこだわっています」と赤峰さんは話す。
■「参拝だけで帰らない」太宰府へ
そもそもなぜ、BEAMSが太宰府に? その背景には、地域が長年抱えてきた課題がある。
「太宰府は、年間1000万人が訪れる福岡県の中でも魅力的な観光地のひとつですが、滞在時間が短く、観光消費額が少ない点が課題とされています。周辺の店舗やバリエーションが増えることで、太宰府天満宮を訪れた方々がもう少し立ち寄ってみようと思っていただけるようにという思いから出店の構想がスタートしたんです」と赤峰さんは説明する。
狙いは、国内外、老若男女問わず、多くの方に太宰府をもっとゆっくり楽しんでほしいというものだった。ところがオープンしてみると、スタッフも予想していなかった反響の大きさとなった。
平日は海外の団体ツアーの入店が多く、週末は国内の個人客・ファミリーが中心だという。「ビームスというとアパレルのイメージが強いかもしれませんが、ビームスジャパンは日本全国の銘品や地元事業者と共同開発した店舗限定のコラボ商品を扱っています。伝統工芸との接点を作る場にもなればと思っています」。
■地元企業とビームスが紡ぐ、新しい店づくり
太宰府店の運営を担うのは、グッドローカル九州。店長の赤峰さんは西鉄グランドホテルでの接客経験を活かし、オープン前には新宿の直営店で研修を受けながら準備を進めてきた。
「ビームスの商品ディスプレイ担当の方と連携して、新商品が入るたびに陳列方法を確認しながら最適化しています。地元の事業者さんの商品の魅力を伝え、お客様の反応を見ながら日々工夫を重ねています」と赤峰さん。
グッドローカル九州とビームスの綿密な連携により、地域の魅力を伝える店づくりが実現した。
■この場所が、太宰府の新しい「体験」になる
古民家の2階は、将来的にはワークショップなどのイベント開催も視野に入れているという。「商品販売にとどまらず、今後は新商品の開発やワークショップなどのイベントも企画して、訪れた方が『もっと立ち寄りたい』『また来たい』と思える場所にしていきたいです」と赤峰さん。
太宰府天満宮の参道近く、BEAMS JAPANのロゴがあしらわれた暖簾が目印の古民家。そこでは福岡・太宰府の魅力が、日本全国へ、そして世界へと発信されている。
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■『ビームス ジャパン 太宰府』
住所:福岡県太宰府市宰府2-7-11
電話:092-403-5224
営業時間:10:00〜17:00
定休日:不定休
Instagram:@beams_japan_dazaifu
https://www.instagram.com/beams_japan_dazaifu/
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■ ビームス ジャパン 太宰府
住所:福岡県太宰府市宰府2-7-11
Instagram:@beams_japan_dazaifu
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