今回は、役割を終えた牛乳パックを新たな製品へ生まれ変わらせる、牛乳パックアーティスト『ミルクぱく子』(福岡市)さんの活動を紹介します。
■「ごみ」ではなく「おもちゃ」として楽しむ
福岡市を拠点に活動する『ミルクぱく子』さんは、飲み終わった牛乳パックを素材として活用する「牛乳パックアーティスト」。彼女の手にかかれば、本来は役割を終えて捨てられるはずのパックが、実用的なアイテムへと姿を変えます。
ぱく子さんは、自身の活動について「役割を終えた牛乳パックを、生活を共にできるものに生まれ変わらせること」だと語ります。
名刺入れやバッグ、財布などさまざまなアイテムを制作しています。「Re:Day名刺入れ」(6600円)
「最初はリサイクルしようと思って始めたわけではなく、やり続けていた結果リサイクルになっていた」と話すぱく子さん。「一生遊べる“おもちゃ”」と話すその笑顔が印象的です。
■手作業で「鞣(なめ)す」ことで生まれる風合い
作品の最大の特徴は、紙とは思えないその質感です。洗浄したパックを手で徹底的に揉み込む「鞣(なめ)し」という工程。このひと手間を加えることで、素材は布や革のように柔らかくなり、独特のシワや味わいが生まれます。無機質なパッケージが、人の手によって温かみのある素材へと進化するのです。
■福祉と連携するブランド『フクシルシ』
この活動をさらに広げるため、牛乳パックのアップサイクルブランド『フクシルシ』を設立。ミルクぱく子さんプロデュースのもと、福岡県内の「障がい者就労支援センター」のみなさんが作り手となり、商品を生産。地域の中に新たな仕事の循環を生み出しています。
「ごみ箱に行く前の素材に新たな可能性を見出し、新しい“おもちゃ”を見つけてくれたらいいですね」
そんな遊び心こそが、持続可能な未来をつくる第1歩になるのかもしれません。
アーティスト
『ミルクぱく子』(福岡市)
Instagram@milk_packco1020
アップサイクルブランド
『フクシルシ』 ※商品はオンラインショップ等で販売
Instagram@fukushirushi
https://www.fukushirushi.com/
現在、POP UPを開催中!
『アートとともに地域の“裏”物語をめぐる。』
期間:12月25日(木)まで
場所:クロスライフ博多柳橋(福岡市中央区春吉1-6-5)
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KBCでは、2025年12月8日から14日まで、
福岡・佐賀の地域に眠る資源や想いに新たな光を当てる
「ふるさとのSDGs」プロジェクトを展開しました。
本記事は、12月12日に放送された
「Discover!ふるさとのSDGs」の内容をご紹介したものです。
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