赤ちゃんの肌着にピッタリの柔らかさ 自家栽培綿を使った染織工房~ふるさとWish佐賀市~
佐賀県佐賀市にある「有明木綿」の工房。涼しげなのれんに、色鮮やかなテーブルランナーやランチョンマットが並んでいます。「有明木綿」とは、工房を営んでいる染織家の村上ふみ子さんが素材にとことんこだわり、糸を紡ぐ“綿”から手作りしたオリジナルの“織り物”です。
羊毛用の紡毛機を使って糸紡ぎ
京都で織り物の勉強をした村上さんは、二十数年前に佐賀市川副町に戻り、工房をオープンしました。かつて干拓地だった川副町は、土地に塩分が残っていたため他の作物を育てられず、その塩抜きのために綿を植えていました。その種を受け継いだ村上さんは自家栽培をして、現在「有明木綿」に使う綿を作っています。村上さんが育てた綿を手に取ったリポーターのボビーは「すごく柔らかくて、伸びるんですね!」と驚きます。
収穫した綿は、紡毛機を使って糸を紡ぎます。村上さんの工房では、羊毛用の紡毛機を使っているそうです。手と足を使い、紡毛機の回転数を変えることで、糸の太さを調整していきます。
自然素材を使った染料
糸を染める染料も、ベニバナやタマネギ、栗の木などの自然素材を使います。「自然から色をいただいてるんです」と村上さん。自然素材を使って染め上げた糸は、どれも優しい色合いです。
不定期で染め物や織り物教室を開催
綿の栽培から始まり、いろいろな工程を経て作られる「有明木綿」は丈夫で吸水性があり、肌触りも抜群。この日村上さんから見せてもらった赤ちゃん用の肌着は、完成までなんと1年半かかったそう。時間と労力がかかるので「値段がつけられない」と作品の販売はしていませんが「栽培を次の世代に伝えたい」「織り物の素晴らしさをみなさんに知ってほしい」という村上さんの思いから、不定期で染め物や織り物教室を開催しています。興味のある方はぜひインスタグラムをチェックしてみてくださいね!
※この記事は2022年の情報です(「アサデス。KBC」10月21日放送、リポーター:ボビー、國﨑成美【アイタガール】/「アサデス。ラジオ」(同、リポーター:國﨑成美)。内容は変更している可能性があります。事前にご確認ください。