「名を形に」(福岡県糟屋郡宇美町)
安産祈願などをはじめ、福岡県でも子宝神社として有名な宇美八幡宮。
そのお膝元で、オーダーメイドの命名書「喜び畳」(名前入り刺繍畳)を製作している外園健司さん。
鹿児島で畳屋を営んでいた祖父の影響でこの道へ進んだ。
刺繍のデザインこそデジタルを利用したミシンでの作業だが、
良質な国産い草の畳表の張り付け、縁(へり)の縫い付けまで畳そのものは手作りで仕上げる。
宇美八幡宮に守られたこの場所だからこそできる、自分なりの意味がある仕事だという。
人生で最初のプレゼントとも言われる「名前」。
その想いを刻んで世界で一つだけの命名書を作り、笑顔になってもらうために気持ちを込める。
そんな外園さんが未来に残したい風景は「宇美八幡宮へ続く子安通り」
宇美八幡宮の裏手にあるこの道は、奥宮へと伸びる参道に宇美川をまたぐ
赤い子安橋が架かり、情緒ある景観が続く。
境内でよく子供を遊ばせているという外園さん。
いつか子供たちが大人になり、彼らが子供を授かったとき、
自分と同じようにこの場所で遊んでもらいたいと願う。
※この記事は2022年の情報です(「STORY」9月4日放送)。