江戸時代のバズりスイーツ 宿場町名物「はらふと餅」~ふるさとWish筑紫野市~
福岡県筑紫野市。西鉄大牟田線朝倉街道駅近くの「筑紫野松庵」は創業37年の和菓子店。のれんをくぐると、栗饅頭や桜もち、いちご大福など、定番から季節商品まで30~40種類がずらりと並んでいます。
「朝6時ごろからずっと作っています」と、店主の在津和行さん。精鋭ぞろいのお菓子の中で、堂々の一番人気は「はらふと餅」。手のひらサイズの真ん丸お餅で、中に粒あんがたっぷり詰まっています。「『はらふと』(腹太)は、宿場から次の宿場までおなかいっぱいになる、という意味なんです」。
江戸時代、筑前国・筑後国・肥前国の境界が接する三国峠は難所の一つ。その手前にあった原田宿(現在の筑紫野市原田)で、峠越えの人々が口にしていた菓子が、この「はらふと餅」なのだそう。30年ほど前、在津さんは「腹太餅」に関する地元の文献を研究。味に関する詳しい記述がなかったため、さらに郷土研究家と話し合い、「はらふと餅」を復活させたといいます。特徴は、少し塩をきかせたあんこ。餅は餅米からついて作り、日持ちがするように仕上げています。
長崎街道にちなんだもう一つの商品「巌(いわお)」は、シナモンをきかせたカラメル菓子。「かめばかむほど甘味が広がります。疲れた時にちょっと食べたら元気が出そうなお菓子ですね」と篠﨑麻由子リポーター。素朴な甘さが疲れた体と心に染みるようです。
世代を超えたファンも多い松庵。ホームページからお取り寄せもできますよ。
筑紫野松庵
福岡県筑紫野市針摺西2-7-5
092-925-0135
※この記事は2022年の情報です(「PAO~N」4月6日放送、リポーター:篠﨑麻由子【アイタガール】)。内容は変更している可能性があります。事前にご確認ください。