真っ赤なコート、カラフル水玉、ビートルズ・・・久留米絣のエボリューション!~ふるさとWish広川町~

裏表別々でも切ることができるコート

福岡県・広川町は久留米絣の一大産地。町内には11軒の織元があります。今回はその中から3軒をご紹介!

ビートルズの曲をデザイン 冨久織物

柄は「In My Life」の歌い出し部分

ビートルズ「In My Life」の楽譜柄、ニコちゃんマーク柄、迷彩柄にヒョウ柄、星空柄。久留米絣ではあまり見ない模様が並ぶ、福岡県・広川町の「かすり工房『藍の詩』冨久織物」。同工房は産地でも珍しい、手織りと機械織りの両方を手掛ける久留米絣の織元です。

久留米絣は先染めの織物。糸を先に染め、それを織ることで柄が出ます。冨久織物では、伝統的な柄はもちろん、オリジナルデザインのオーダーも積極的に受注。大学でデザインを学んだ4代目・冨久洋さん自身が絣の図案を作画するため、依頼が集まるそうです。洋さんは「難しい柄に挑戦できるのが、ただただ面白い」と話します。

元々、家業を継ぐ気はなかったという洋さん。大学に通いながらも、常に絣以外の道を探していました。しかし会社員だったころ一念発起。伝統を受け継ぐ決心をしたそう。以来、冨久さんにしか作れない新しい久留米絣を次々に発表。ニューヨークで久留米絣を広めるなど、海外でも活躍しています。

真っ赤なコートにくぎ付け 坂田織物

七宝柄のタックコート

「坂田織物」は久留米絣を手掛けて73年。機械織りが主で、工場には機織り機が22台設置されています。「朝から晩まで工場内には機織り機の音が響いています」と代表で3代目の坂田和生さん。アパレルも手掛けており、坂田さんの妻が主にデザインを担当。これがモダンでかっこいい!

リポーターの國﨑成美が来ているのは、「かすり二重フードコート」(トップ写真)。二重構造になっており、表と裏それぞれバラバラにして使うことができます。

コートにもワンピースにもなる「切り替えタックコート」は、縁起のよい「七宝柄」。バックリボンが付いていて、ウエストが調節できます。デザインはもちろん、着るほどに体になじみ、丈夫で長く大切にできるのもうれしいですね。



色とりどりの生地ずらり 丸亀絣織物

岡部来亜リポーターが選んだのは、ストライプとドットを組み合わせた柄のワンピース  右は4代目・丸山重徳さん

丸亀絣織物は1868(明治元)年創業の織元。約150年5代に渡って手仕事にこだわり、時代に合った製品を生み出し続けています。特徴は豊富な糸の色と織り方。伝統を大切にしながらも、従来の藍色の他にピンクや赤、ラベンダーなど2、30色を展開。また、夏向けの「ちぢみ織り」を得意としています。「(久留米絣は)元は野良着なので生地が強く、夏は涼しく冬はあたたかく過ごせます。ちぢみ織りは糸と糸の間に隙間があるため、通気性が良いですね」と4代目の丸山重徳さん。柄もツバキ、レンコン、水玉などバラエティ豊かです。そのオリジナル生地を使ったもんぺが大好評!福岡市内のデパートの他、各地の催事で人気を博しています。工場の敷地内には直売所があり、もんぺの他にシャツやワンピース、サルエルパンツ、作務衣、小物などの自社製品を扱っていますよ。

今回ご紹介した3カ所をはじめ、広川町に点在する久留米絣織元の作品は、同町の広川町産業展示会館でも展示販売しています。

冨久織物
福岡県八女郡広川町大字太田1236‐1
0943-32-1048

坂田織物
福岡県八女郡広川町長延602
0943-32-1402

丸亀絣織物
福岡県八女郡広川町大字日吉341
0943-32-0048

広川町産業展示会館
福岡県八女郡広川町日吉1164-6
0943-32-0344

※この記事は2022年の情報です(「シリタカ!」2月14日放送、リポーター:カイラ/「アサデス。7」2月16日放送、リポーター:國﨑成美【アイタガール】/「パオーン」2月18日放送、リポーター:岡部来亜【アイタガール】)。内容は変更している可能性があります。事前にご確認ください。

広川町産業展示会館新館

住所:福岡県八女郡広川町日吉1164-6
電話番号:0943-32-5555

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