えっと、たぶん千手観音??一目見たら忘れられないインディーズ仏像群~ふるさとWish苅田町~
朝の報道情報番組「アサデス。KBC」(9月24日放送)のふるさとWishコーナーでは、リポーターのボビーが巷でひそかに話題だという謎の仏像群を探しに、福岡県・苅田町へ行ってきました!
謎というか・・・
到着したのは、殿川ダムの近く。内尾山相円寺の参道入り口から入ってわずか5メートル。「こ、これが謎の仏像??」。まるで来る人を出迎えるように並んでいる、数十体の仏像たち。一見、どこにでもある仏像に見えますが、近づいてみると。。「どれも目が微妙なんですよね。あれなんか、右と左で目の大きさ違うし。一番手前のこの“人”、ピノキオっぽいですよね」。・・・ん?
鍾乳洞の中に本堂が
確かにどれも完成度の低い・・・味のある手作り感満載の仏像たち。中には千手観音や十一面観音などそれっぽいものがある一方、もはや何がモデルか分からないものまでどれも個性的な仏像ばかりです。きっと同じ人が作ったようですが。。。
仏像の真相を求めて、ボビーは創建1200年余りという相円寺の本堂へ。約250段の石段を登り山の中腹に向かうと、そこには鍾乳洞の中に建てられた荘厳なお堂がありました。安置されていたのは「薬師瑠璃光如来」。平安時代後期の作と伝えられ、高さ275センチと日本最大級の大きさを誇っています。寺を管理する勝尾登美子さんに入り口の仏像について聞くと「インディーズ仏像っていうんですよ」。数年前、インターネットで取り上げられて話題となり、以来、若者を中心に参拝客が増えたと言います。
インディーズ仏像の作者は松岡寅吉さん。遠い親戚にあたる松岡麻利子さんは「お大師さん(弘法大師)を信仰していて、四国の八十八ケ所をお参りする中で仏像を彫ろうと思い立ち、毎日のようにコツコツ彫っていたと聞いています」と教えてくれました。“苅田町を四国八十八ヶ所のような場所に”。そんな思いから、仏像作りを始めた寅吉さん。しかし晩年、目を悪くしたことから仏像作りを辞めたそうです。「二度と作ることはできないので、やはり貴重なものだと思います」と麻利子さん。
どこか温かみがあるインディーズ仏像。一目見たら、あなたもとりこになってしまうかもしれません。
内尾山相円寺
福岡県京都郡苅田町馬場268
※この記事は2020年の情報です。変更している可能性があります。事前にご確認ください。