筑後のミステリースポット?!水の上に浮かぶ小さな鳥居とは…地元の人にもあまり知られていない謎スポット~ふるさとWish筑後市~

「水に浮かぶ小さな鳥居」とは一体???

ホークスが2軍の本拠地を置く筑後市。毎日、県内外から多くの女性が集まる「恋木神社」や、筆の神様を祀った「若宮神社」など、全国でも珍しい神社が存在する街でもあります。
そんな筑後市に「水に浮かぶ小さな鳥居がある」という情報が…。九州朝日放送の朝の情報番組「アサデス。KBC」の2019年3月5日(火)に放送した「ふるさとWish アサデス。旅行社」では、早速現地へ向かい、情報の真相を調査!そこに現れたのは一体?!

く、くぐれない…え?これじゃない?と難航する調査

粟島神社のミニ鳥居をくぐりながら困惑するボビー

リポーターのボビーが最初に向かったのは粟島神社。筑後市の中心部にほど近い六所宮境内にあるこの神社には、2つの小さな鳥居がありました。どちらもボビーの膝丈ほどの高さですが、しっかり鳥居の形をしています。「え…これをくぐるの?」と困惑しつつも、鳥居をくぐろうと腹這いになりながら四苦八苦するボビー。

そこに「これじゃない」と取材スタッフ。この小さな鳥居は、くぐると、「健康になる」、「子宝に恵まれる」、「子どもが健康に育つ」と言われるパワースポットですが、今回探している鳥居ではありません。

気を取り直して、地元の住民から情報を集めることに…。しかし、「この辺では聞いたことがない」、「知らない」と有力な情報がなかなか得られません。「あんまり知られてないのかな…」と諦めかけたボビー。すると一人の女性が、「行ったことはないけど、その川の向こうの方にそれらしいものがある」と教えてくれました。早速、行ってみよう!逸る気持ちを抑えつつ、現場へ急ぎます。

ついに発見?!先人の知恵が生み出した“もの”の名残

がたがた橋の名残=水に浮かぶ鳥居

教えられた場所に向かい、見つけた“鳥居”を前に「あれ、くぐるの…?」とボビーは唖然としてしまいます。それもそのはず、そこには、水の中からまるで生え出たように突き出した「鳥居」と呼ぶには何か、ちょっと様子が違うものが…。「これ何?鳥居…?」戸惑うボビーに声を掛ける女性が一人現れます。「あれは、がたがた橋の名残ですよ」。

筑後市観光協会の牛島麻里子さん曰く、「水に浮かぶ小さな鳥居」らしきものがあったところはその昔、木でできた橋、通称「がたがた橋」があり、その名の通りガタガタと音を鳴らしながら渡る風情ある様子が見られたそう。

「がたがた橋」があった当時の様子

このがたがた橋とは、今から約60年ほど前の昭和38(1963)年に作られたもの。橋げたの上に鉄のロープでつながれた木製の橋が乗っており、川の水位が橋より高くなると、浮き上がって川の両岸に分かれる仕組みになっていました。川の水位が元に戻れば、また木製の橋を架けなおし、再び人々を対岸へと渡す、全国でも珍しい「流れ橋」でした。ところが、2012年の九州北部豪雨で強い水流により、橋げた自体が流されてしまい、現在の形になってしまったそう。

人々の暮らしを支えた橋が姿を変え、街を見守る鳥居に

地元の人にもあまり知られていない筑後市の新たなパワースポット

「大きな水害のことを忘れないためにも、取り壊さずにそのままの形で残されています」と牛島さんは言います。実際、九州朝日放送には、2011年頃の映像にガタガタ橋の様子が残されていました。その姿は穏やかな筑後市を象徴するように、緩やかに流れる水面に浮かぶ可愛らしい橋でした。

「地元の人にもあまり知られていないスポットですが、ここを訪れるとなんだか心が洗われるような気がするんですよ」と牛島さん。確かに、「橋」の面影をほとんど失っていますが、「鳥居」の形に姿を変えて、筑後の町を見守っているような気がします。
筑後の新たなパワースポットとして訪れてみてください。

※この記事は2019年の情報です。変更している可能性があります。事前にご確認ください。

粟島神社

住所:筑後市羽犬塚652-1

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