空を飛んでるような味も!? 攻めてる老舗飴屋の挑戦~ふるさとWish 大木町~
大木町は福岡県の南西部に位置し、九州の穀倉地帯・筑後平野のほぼ中央にあります。町全体に「クリーク」と呼ばれる水路が張り巡らされ、その水面には昼夜異なる美しい風景が映し出されます。
その大木町で創業88年という歴史を持ちつつも、未ださまざまなことにチャレンジし続けている老舗飴屋「磯家食品」の取り組みとはー。
案内してくれたのは、「磯家食品」会長の磯野圭二さん、3代目社長の竜哉さんの二人。「カメラ越しにこの香りが届けられないのが残念!」とアイタガールがリポートするように、工場内は甘~い香りに満ちています。
大きな鍋の中にはまさに「飴色」の液体が…。これが磯家食品の歴史とこだわりが詰まった飴です。砂糖や水あめを高温で煮詰め、コクと味の深みを出していくといいます。冷えて固まらないよう、時間と勝負しながら熟練の職人が手作業で丁寧に練りこんでいきます。冷却版に一気に流し込む瞬間は、思わず歓声を上げてしまうほど迫力です。
最新設備で大量生産するのではなく、昔ながらの製法で丁寧に作られる磯家食品の飴。「大根のどあめ生姜」や「ごまあめ」など、素朴な味がで地元で長く親しまれているものばかりですが、地元・大木町を飛び出し、なんと世界でも愛されているというからビックリ!
実はリゾート列車「ゆふいんの森」号や、デルタ航空の機内サービスで磯家食品の飴が配布されているのです。実際の飴が登場したスタジオでは、「空を飛んでるような味がする!」と大騒ぎ。なかなかお目にかかれない商品に大いに盛り上がりました。
歴史と伝統、飴づくりにかける思いを引き継いで―
会長の圭二さんは「飴づくりをこんなに長く続けられてうれしいですね。いろんな味の飴がありますが、もっと飴以外にもいろんなバラエティに富んだ商品を作りたいと思っています」とまだまだ意欲に燃えています。
そんな父の思いを引き継ぎ、新たな商品づくりにチャレンジしているのが竜哉さんです。「PAO~N」では、そんな竜哉さんが手掛けた飴の話に、これまた大いに話が盛り上がり、なんと番組オリジナルの飴を作ろう!という話まで飛び出しました。
竜哉さんが挑んでいるのは、昔ながらの製法を活用した「こだわりの飴」。素材や形など要望に応じ、小ロットのオリジナル飴を作っています。手がけた商品は、なんと100種類以上!「思い入れのあるものを持参して相談に来られる方が多く、その思いに応えたいと試行錯誤して形にしています」と竜哉さん。持ち込まれる素材は、ハチミツや抹茶、薬草などさまざま。今ではノベルティやプレゼントに作りたいとたくさんのオーダーが寄せられるそうです。
「実はKBCラジオさんにも番組オリジナルの飴を依頼されたことがあるんですよ」という話から、一気に「PAO~N」オリジナルも!と話が進み、「枝豆が好物なんですけど、そんなものでも飴になりますか?」とムチャぶりが…。しかし、「大豆を砕いて粉末状にしたものを練りこんで作った飴がありますので、その要領でなら可能だと思いますよ」と余裕の竜哉さん。本当に実現するかはさておき、真摯に飴づくりに取り組む竜哉さんの情熱がヒシヒシと伝わってきました。
さらに、「でも、推し商品は実は飴以外にある」という衝撃コメントも飛び出し、「え~?!そんなにいろいろ作っているの?」と老舗飴屋のラインナップの凄さを改めて知った出演者一同。道の駅やスーパーなどで販売されているせんべいやウエハースなども磯家食品が手掛けているそうで、「ちょっと袋の裏を見て、磯家食品の名前を探してみてください」とのこと。
“生まれも育ちも大木町”の竜哉さんが語る街の魅力は、「なんといっても、町全体の“つながり”。大都市ではないけれど、心が豊かになるものに溢れています」。
のどかな街で長く愛される素朴な味は、世界も納得するおいしさ―。それを作るアツ~い人々が暮らす大木町では、もっといろんなおいしいものに出会えるかも!
※※この記事は2019年の情報です(情報番組「サワダデース」KBC「PAO~N」2月20日放送)。内容は変更している可能性があります。事前にご確認ください。