スープの秘密は良質な井戸水にあり 3種の豚骨で魅せる鞍手町「麺屋 心 」 ~年間300杯! 豚骨戦士 福岡のラーメンを斬る!VOL.6~

メニュー名にも注目。鞍手の直球豚骨

鞍手町「麺屋 心」の「心ラーメン男味」(¥900)。チャーシュー増量にワンタン、煮卵、モヤシなどがのる

男味は“濃厚”、女味は“あっさり”、そして“中濃”。鞍手町「麺屋 心(しん)」の豚骨ラーメンのメニュー名である。なるほど濃度の分類としては分かりやすい。「ちゅるるちゅーら」や「らーめん四郎」(現・呼び戻しとんこつ光四郎)でもそうだったが、男、女味という分け方は、白(定番豚骨)、赤(ピリ辛系)、黒(マー油入り)と同じく味のイメージがつきやすいと思う。

ちなみに、ラーメンの名前に“色”を付けた先駆けは博多一風堂だ。今やワールドワイドな人気を博す「赤丸新味」「白丸元味」は1996年に登場。今では当たり前であるが“白”“赤”のラーメンの色分けは当時画期的なものであった。

店主の宇都宮さん。「3種の豚骨ラーメンのほか、塩ラーメン、ちゃんぽんも用意しています。駐車場も広く入りやすいのでぜひ!」

さて、話を戻そう。
福岡県鞍手郡鞍手町にラーメン店は2店舗しかない。地元民のソウルフード的存在であった「さっちゃんラーメン」は惜しまれつつ閉店。現在営業しているのは「ラーメンハウス味良」と、今回の主役「麺屋 心」である。
「麺屋 心」はもとは北九州にあった店(前身の屋号は「一心」)で、2016年に鞍手町へと移転オープン。
「鞍手町は程よく田舎で自然豊か。良質な井戸水でラーメンを作れるこの場所に惚れて移転を決意しました。いい水を使うと旨いスープができるのはもちろん、豚骨の下処理に水道代を気にせず大量の水を使えるのも利点。しっかりと臭みを取り除けます」と店主の宇都宮さん。

スープの材料となるのは豚頭とゲンコツの2種の部位。フレッシュなあっさりスープを「女味」、さらに炊き込んで熟成させたものを「男味」と銘打ち、2つのスープをブレンドした中濃の味も楽しめる。

豚バラチャーシューを注文後に炙る。肉汁と香ばしさがスープに染み出し美味

麺は前身店と同じ、小倉の老舗「安部製麺」のもの。福岡よりやや太めのストレート麺で、しなやかなコシと歯切れのよさがいい。元ダレには山口県の醤油を採用。スープを目の細かい網で濾しているため、舌ざわりなめらか。塩気と甘さのバランスも丁度いい。

焼飯(小¥350)がテッパンサイドメニュー

3種のスープから濃度をチョイスし、具材のバリエーションも豊富。
よりG(ガッツリ)系好きは、トンカツが丼に“ブッ刺さる”「王者ラーメン」にも注目してほしい。

「麺屋 心」は、3月16日(土)、17日(日)に開催される「北九州ラーメン王座選手権2019」にも参戦。鞍手の名店の味が門司港レトロでも味わえる。

※この記事は2019年の情報です。内容は変更している可能性があります。事前にご確認ください。

九州自動車道鞍手ICの近く

麺屋 心(しん)

住所:鞍手郡鞍手町八尋1242-2
電話番号:0949-42-3393
営業時間:11:00~20:00(LO)、月・木曜~14:00(LO)
定休日:なし

MAP

エリア 気になるエリアの厳選情報をチェック!

もっと見る

ランキング 最旬の注目記事ランキングをチェック!