人気の予感!みそらぼ発 オシャレで美味な味噌ジャム~ふるさとWish 飯塚市~
江戸時代は長崎街道の宿場町として、明治中期には日本最大規模の炭鉱町として栄えてきた飯塚市。当時の文化や歴史を残しつつ、創造性豊かな産業都市として今なお、発展し続けている魅力的な街です。そんな街に「日本古来のソウルフードの新たな可能性を研究するラボがある」との情報が!
九州朝日放送の夕方情報番組「シリタカ!」で2019年1月29日に放送した情報を紹介します。ガイドブックにも載っていない地域の魅力をアツく伝える新コーナー「ふるさとWish シリタカ ミツケタ」に登場した、「みそらぼ」なる研究所、一体どんなところだったのでしょうか。
住宅街のど真ん中で味噌の可能性を研究中?!
リポーターのカイラくんが訪れたのは意外や意外、住宅街の一角。「こちらです!」と指した先には「みそらぼ」と書かれた看板があるものの、研究所のイメージとは程遠い、戸建住宅です。しかし、一歩、室内に入ると、目に入ってきたのは大きな樽。カイラくんが蓋を開けるとそこにはツヤツヤした「味噌」が!そう、「みそらぼ」とは、日本古来の調味料、味噌の研究所。味噌の需要を高めるために、さまざまな味噌の加工品を作っているとことだったのです。
営業企画を担う、安藤祐基さんが味噌の加工品を紹介してくれます。「え~おしゃれなビン!」とスタジオが驚きます。ズラリと並んだ商品は、写真映えしそうな可愛らしい瓶詰の味噌。でも、味噌の色合いとはちょっと違った印象です。それもそのはず、「いろいろな変わった味噌なんですよ。ショウガとタマネギ、エビとトマトなど、素材を掛け合わせた味噌なんです」と安藤さん。早速、カイラくんは、「エビとトマトのみそソース(281g972円)」を試食させてもらうことに…。
「色はトマトの赤みに近いですけど…」とカイラくん、スプーン1杯をそのままパクリ!「わぁ!ビックリ!味噌とトマトって意外と合うんですね」と大絶賛。野菜をディップして食べる以外にも、パスタにそのまま絡めて食べてもよさそうです。安藤さんのおすすめは、「ソースをそのままお湯に溶かして、ビスク風スープにもなりますよ」とのこと。「それは本物の“ミソスープ”ですね!」とドヤ顔のカイラくんでした。
“味噌のサラブレッド”と“味噌の伝道師”が新たに取り組む開発品
なぜこんな異色な素材を組み合わせた味噌の加工品を思いついたのかー。
実は安藤さん、両親が共に老舗の味噌蔵出身ということで、まさに “味噌のサラブレッド”。「伝統ある味噌をいまのライフスタイルに合った形を模索しながら、次の世代に繋いでいけるものを作っていきたい」と、「みそらぼ」で母の久代さんと共にジャムやジェラートなどさまざまな味噌メニューを考案しているのです。
そんな「みそらぼ」の心臓部といえるのがキッチン。そこには、味噌ジャムを作っている母・久代さんがいました。大きな鍋に入っているのは、リンゴとシナモンのジャムだといいます。そこに久代さんはたっぷりの味噌を投入!「え~!そんなに入れちゃって大丈夫なんですか?!」とスタジオがざわつくほどの量です。
気になる味は…。パンにたっぷりジャムをのせてカイラくんがガブリっ!「おいしい!!」と思わず笑ってしまいます。リンゴとシナモンの風味のあとに、味噌の塩分が利いて、ジャムの甘みが際立つ美味しさを感じます。リンゴの粒と麹の粒もしっかり感じ、食感も豊かです。
飯塚でたくさんの味噌の可能性を掘り下げたい!!
「かつて飯塚の炭鉱労働者にとって、味噌は栄養補給、塩分補給をするためになくてはならないものでした。塩分だけでなく、甘みやうま味もある味噌は家庭においても万能調味料です。でも、今ではなかなか食卓にのぼらなくなってしまいました。そこで味噌蔵の子である私が“みそ伝道師”として和食だけでなく、洋食、中華、スイーツにも合う味噌を!と味噌の美味しさと魅力を広める活動をはじめたんです」と久代さん。
そんな久代さんが現在、取り組んでいるのは「みそジェラート」の開発。イチゴ、カボチャ、サトイモ、春菊を使った彩り鮮やかなジェラートが並びます。その中でもまるで抹茶のように鮮やかなグリーンをした春菊のみそジェラートは、春菊の風味を生かしつつも、味噌を加えることでまろやかさが増して美味しさが際立つといいます。
飯塚でミツケタのは、味噌という日本古来の調味料、日本人のソウルフードをもっと広く知ってほしいと、日々、模索し追求する親子でした。かつて、“黒いダイヤ”の採炭で栄えた飯塚で、味噌の新たな可能性が掘り当てられ、自慢の逸品として街をにぎわす日も近いかも!
※この記事は2019年の情報です。内容は変更している可能性があります。事前にご確認ください。