藍&愛で町おこし!元消防長が打つ絶品十割そば~ふるさとWish広川町~
田んぼや山々が広がり、県内有数の八女茶の生産地として知られる福岡県広川町。きれいな水と寒暖差のある気候が八女茶の栽培に適しているそうで、町の至る所に広がる茶畑は絶景です。2019年9月3日(火)に放送されたKBCの朝の情報番組「アサデス。」の人気コーナー「アサデス。旅行社」では、そんな広川町に今回はボビーの代わりにジェフ太郎君が調査に向かいました。
水車と広川の自然から生まれた絶品そば膳
今回聞き込みをして探すのは有名な八女茶についてではなく、「広川町の活性化に奮闘するおそば屋さん」。ジェフ太郎君が広川町を訪れ、町民にインタビューしていくと、「山の奥におそば屋さんがある」「逆瀬(さかせ)谷のゴットン館にあります。水車があるからわかりやすいと思う」「元消防署に勤めていた方で定年してから(開店)されている」と情報が次々と出てきます。そのそば屋、町ではとても有名なようです。
情報を頼りに行ってみると、確かにありました!大きな水車。広川町の水車大工・中村忠幸氏が設計したもので、直径7mと福岡で最も大きな水車なのだとか。そして、水車のすぐ奥にそば屋が。
店主の永野 住男さん・時子さんご夫妻が、ジェフ太郎君を笑顔で迎えてくれました。店内のお客さんに話を聞くと「コシがあって、おいしいです!」と確かに評判のよう。この日インタビューした方も八女市から来ており、いつも町内外から多くのお客さんが訪れているそうです。
そばのおいしさの秘密は店の隣にある例の“水車”にあるといいます。水車小屋に案内してもらうと、カタンカタンと音を立てる石臼がありました。水車の動力で石臼を回してそば粉を挽いていたのです。「ゆっくりゆっくり挽いたほうが、香りが飛ばないんですね。熱が出ないから」と住男さん。毎日、この挽き立てのそば粉を使って手打ちでそばにしているといいます。
早速ジェフ太郎君、そばをいただきます。粗挽きの十割そばは「歯ごたえがめちゃくちゃいいですね。コシがありますし、香りがよく…おいしい!」。さらに、おそばだけでなく、山野草の天ぷらも名物。山菜を知り尽くした永野夫妻が、広川の山で採れた山菜を天ぷらにして、そばと一緒に提供しています。
自慢の山菜の天ぷらも、いただきます。「サクサク感が絶妙!苦みもあとから少し出てきて、大人の味がする。そばの香りと甘みが(天ぷらと)一体化したときに、そこで1つの完成形になるという感じ」と、そばとの相性もバッチリのようです。
「地域を元気にしたい!」今も続く郷土愛
しかし、どうして広川でそば作りを?「36年間、八女の消防本部でお世話になって。その恩返しとして、広川町の地域おこしをやりたいなと思って」と住男さんが教えてくれました。地元の消防長を務めていたという住男さんは、現役時代から趣味のそば打ちで交流していたそうで、「そばは切れやすいのですが、そばでつながったご縁はなかなか切れないんです」と笑顔で話してくれました。
さらに住男さん、「広川町は九州自動車道が通っているのですが、少し山手に入ると自然が豊かなので、そば以外の良さも味わっていただきたい」という想いから、 “藍”でのまちおこしを考えていました。実は、伝統工芸「久留米絣」の一大産地でもある広川町。糸を染めるのに使う藍の葉で何か作れないかと、時子さんのアイデアで天ぷらにしてみたそう。藍の葉を初めて食べたジェフ太郎君は「あとから少しだけ苦みがきますが、僕は甘みのほうが際立っているのかなと思います」と天ぷらもおいしいよう。他にも、藍のお茶を作って、町のイベントなどで振る舞ったりしているといいます。
お店の裏で栽培している藍も、実際に見せていただきました。住男さんは「隣の筑後市には恋木神社というのがあり、“恋の国”と言われています。でも、広川は藍(愛)の町なんですよ!」と嬉しそうに語ってくれました。
「さかせ」は山奥にあるので、少し道順の説明を。九州自動車道広川ICを降りて、県道84号線から800号線に入ると「水車そば さかせ」の看板があります。その道に沿っていくと、大きな水車が見えてきますよ。
藍やそば、そして広川への愛が溢れるご夫妻が作る絶品そばを食べに、ぜひ広川へ足を運んでみてください。自然豊かで空気もきれいな広川は、ドライブしたり、お散歩したりするのもの楽しいですよ!
■水車そば さかせ
住所:福岡県八女郡広川町水原2777-1
電話:0943-32-6525
営業時間:11:00~16:00
定休日:火曜日
※この記事は2019年の情報です。変更している可能性があります。事前にご確認ください。