チャンポンのお供は鶏もも焼きいっぽーん!「長谷の里」 年間300杯! 豚骨戦士 福岡のラーメンを斬る!VOL.23 ~ふるさとWish 福岡県添田町~
焼き物の里・小石原から英彦山方面へ。国道500号を走っていると食堂「長谷の里」が現れる。田舎道で見かける“峠の茶屋”的店は何かそそられるものだが、なかでもここは特別。車で通り、パッと見で「立ち寄りたい!」と強烈に感じさせる雰囲気をもっている。古びた建物に味わい深い看板、そして謎のかかし? 店先で焼いている鶏もも焼きの香ばしい煙にも誘われるのだ。
皆、鶏もも焼きにかぶりつきながら チャンポン、うどんを啜っている
店は渓谷にせり出すように立ち、増改築を繰り返したのか、離れ風の席もあって結構広い。引き戸を開け中に入ると、夏の深い緑を切り取るような窓。下に目をやれば、清らかな渓流で家族連れが水遊びをしている。
「いいね! この癒やしの雰囲気!!」。
いらっしゃい、と笑顔で迎えてくれたお母さんに、チャンポンと鶏もも焼きをオーダーする。
チャンポンはキャベツ、ニンジン、タマネギ、ニンジン、イカ、ゲソ、エビなど具材が多い! 鶏&豚スープにしっかりと素材の旨味、甘味が染み出していて、野菜のシャキシャキ感も楽しい。
そして、炭火焼きにして竹串に刺さり出てくる鶏ももは、焼き方、塩・コショウの振り方も完璧! パリパリした皮の下から柔らかい肉がプリンと出てきて、噛むごとに旨味が増幅ぅ。自家製の柚子胡椒で辛味、酸味を添えた鶏もも1本にかぶり付きながら、チャンポンも啜る。
山里の雰囲気もあいまって、これは最高だぞ!
スタッフの原珠美さんによると、長谷の里は現在90歳になる大将が27年前に作った食堂。ドライバー、バイク乗り、そして、小石原民陶祭や紅葉シーズンに訪れる多くの客が評判を運び、一躍鶏ももが名物になった。
1本約230gとボリューミーで、多い日は300本近くも出る。
それにしてもこの時期の添田町、英彦山方面へのドライブは気持ちがいい。
杷木ICから「長谷の里」に向かう途中も、木漏れ日の渓流沿いを走り、森林浴をしているような爽やかな気分になる。小石原の窯元めぐりをした後に、ちゃんぽん&鶏ももを食べに行ってみてはいかがだろう。
【長谷の里】(ながたにのさと)
住所:福岡県田川郡添田町落合2450
電話:0947-85-0828
営業時間:10:00〜17:00、12〜3月は11:00〜16:00
休み:月〜金
席数:50席
駐車場:10台
上村敏行(かみむらとしゆき)。1976年鹿児島生まれ。2002年よりラーメンライターに。以降年間300杯を食べ歩き「ラーメンWalker」はじめ各媒体での執筆活動、ラーメンイベント監修などを行う。KBC地域リポーター。
※この記事は2019年の情報です。内容は変更している可能性があります。事前にご確認ください。