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「3世代の器」 隆太窯② 陶芸家 中里太亀さん (佐賀県唐津市)

2025年07月13日

緑なす山々から聞こえてくる鳥の鳴く声、そよぐ風、せせらぐ川の水。
自然の息づかいをすぐ近くに感じることができる佐賀県唐津市。ここに50年前に築窯された「隆太窯」があります。
米寿を迎えた初代・隆さん、2代目・太亀さん、3代目・健太さん、親子3世代がきょうも蹴ろくろを回しています。
3世代の職人がつくる器は、それぞれ形は違いながらも、共通する何かを感じさせます。

2代目の太亀さん。
物静かで淡々と作業する姿はこれぞ「職人」といった風情を感じさせますが、大学時代は陶芸の道に進むとは考えてなく、ヨットに乗ることに夢中だったと話します。
その太亀さんが、作陶の道を進もうと決意したきっかけは、ヨット部の合宿での食事だったそうです。
「ただ食べるだけ」だったことに気づき、食べることが人を豊かで満ち足りた心持ちにする、そのための器を作りたいとの思いが強くなったといいます。
大学を卒業後、迷うことなく唐津焼を代表する職人、父・中里隆に師事しました。

番組内で3世代の職人が製作した器に、唐津の魚を盛り付けてくれたのは、「唐津さかもと」(唐津市本町)さん。
太亀さんが料理長の味に魅了され、料理長は隆太窯の器が料理になじんでいるとお気に入りだそうです。

左から3代目健太さん、中央が2代目太亀さん、右が初代隆さんが作った器。
太亀さんの言葉、「食事のシーンで人が豊かになれるような器を作りたい」。そこに隆太窯3代の思いがこもっているようです。

2代目の太亀さんが未来に残したい風景は「唐津湾」といいます。
国内はもちろん、台北やパリなど海外でも個展を開く太亀さん。
帰国した時に、バスや電車から見える唐津湾の風景が、太亀さんの心を一瞬で癒やしてくれるそうです。
「やはり唐津に戻ってきたら陶芸がしたくなるんですか?」と聞くと、「そがんわけないよ、休みたいよ。」と笑って返答してくれました。

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隆太窯

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