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どんなに世の中が変化しても変わらない場所、変わらないふるさとの風景。地域の守り人が大切にするとっておきの絶景をご紹介します。

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【津屋崎人形❷】「昔ながらと変化」 原田 誠さん・翔平さん

2025年12月21日

筑前津屋崎人形の8代目、原田翔平さん。
彼が今、集中して取り組んでいるのは、来年の干支である午(うま)の人形作りです。
これらの人形は年末にかけて販売されるため、「急いで作らないと」と、黙々と絵筆を進めます。
一つひとつ丁寧に彩色される人形には、伝統を受け継ぐ職人の真摯な思いが込められています。

かつては「この仕事でご飯が食べていけるとは思っていなかった」と、家業を継ぐことに積極的ではありませんでした。
それでも、伝統を守りながら「令和の津屋崎人形」を作る道を歩み始めました。
ユニークな発想で新作も生み出しています。
最近作ったのは「ねずみ小僧」。
日本に観光に訪れた外国の旅行者を中心に、空前の招き猫ブームとなっている現状を受け、「招き猫に対する敵みたいな人形を作りたい」という遊び心から生まれたダークヒーローです。

7代目の誠さんは、伝統と変化のバランスについて語ります。
作り方は昔ながらの方法を守りつつも、形は今の売れ筋に合わせて変化させていくことが重要だと考えています。
その中でも、津屋崎人形の特徴のひとつである「目元」の表現は、どんなに形が変わっても守り続けるべき伝統があると語ります。
親子の間には、変えるべきものと守るべきものへの共通認識があります。

250年の歴史を持つ筑前津屋崎人形。
その伝統を背負う8代目・原田翔平さんは、家業への葛藤を乗り越え、父・誠さんと共に新たな挑戦を続けています。
守るべき伝統の核を大切にしながらも、現代の感性で「面白い」と思えるものを生み出す。
その創作活動は、彼が愛するふるさと「津屋崎」の町並みを未来へつなぐ活動とも深く結びついています。
父から子へと受け継がれる技と心、そしてふるさとへの愛情が、今日も新たな人形に命を吹きこんでいます。
これからも、8代目の翔平さんは、父であり師匠である誠さんと向かいあい、津屋崎人形を作り続けていきます。

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筑前津屋崎人形巧房

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