佐賀市高木瀬町にある『佐賀アクアポニックスラボ』。
ここは、建設会社「熊谷組」が新規事業として取り組む、未来の農業を研究する実証実験施設です。
世界的な課題の解決に向けて進められている、驚くべきシステムを紹介します。
■陸で育てる「トラウトサーモン」と「モヒートミント」
大きな水槽が並ぶハウスの中へ。
この水槽では、佐賀県初となる「トラウトサーモン」の陸上養殖が行われています。体長50cmを超えるサーモンが、約350匹も元気に泳ぎ回っています。 そして、その水槽の隣で青々と茂っているのは、カクテルのモヒートに使われる「モヒートミント」なのです。
■魚と野菜を同時に育てる「アクアポニックス」
この施設では、「アクアポニックス」という次世代型の循環農業が研究されています。
熊谷組の藤井亮さんによると、これは魚の養殖(アクアカルチャー)と野菜の水耕栽培(ハイドロポニックス)を掛け合わせたシステム。
①魚(サーモン)が餌を食べ、排泄物を出す
②その水が「生物ろ過槽」でバクテリアによって分解され、植物の栄養分に変わる
③栄養を含んだ水で「ミント」が育ち、同時に水が浄化される
④さらに「脱窒槽」や「殺菌灯」などを通り、きれいになった水が再び魚の水槽へ戻る
この循環により、水の使用量を大幅に抑えながら、魚と野菜を同時に育てることができるのです。
■臭みがなく新鮮!陸上養殖サーモンのお味は?
最先端のシステムで育った「トラウトサーモン」を、特別に試食させていただきました。
地下水を使って育てているため、アニサキスなどの寄生虫のリスクが極めて低く、安心して生で食べられるのが特長です。
「全然クセがない!身が締まっていて、脂が乗ってるのにさっぱりしています」と、井上桃子リポーターも感動!
藤井さんによると、養殖特有の臭みがなく、天然ものに劣らない味わいが高く評価されているそうです。
『佐賀アクアポニックスラボ』で育ったサーモンは、「佐賀サーモン」として佐賀市のふるさと納税の返礼品にもなっていますよ。
世界的な食糧生産問題の解決策として、藤井さんが注力しているサステナブルな事業「アクアポニックス」。
現在、佐賀市で進めているこの取り組みを、将来的に全国、そして海外へと広げていく意欲を見せています。
『佐賀アクアポニックスラボ』
佐賀市高木瀬町長瀬
実証実験施設のため一般公開はありません。
「佐賀サーモン」の情報は佐賀市の「ふるさと納税サイト」でご確認ください。
※九州朝日放送 2025年10月29日「地元応援live Wish+」の放送内容です。
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