【秋の酒蔵探訪⑥】平成の名水百選「岩屋湧水」と地元米の調和「片岡酒造」(福岡県東峰村)

福岡県朝倉郡東峰村に位置する片岡酒造は、明治31年(1898年)に創業し、現在まで120年以上の歴史を紡いできた老舗の酒蔵です。創業以来変わらず古い蔵を使い、手仕込みにこだわる伝統を継承しています。東峰村は寒暖差が激しいため、酒造りに適した美味しいお米が育つ土地です。また、仕込み水には、彦山の「岩屋湧水」を使用。これは日本の「名水百選」にも選ばれた湧水で、水質は軟水。この清らかで適した水を使うことで、「まろやかで口当たりの良いお酒」ができ上がります。

片岡酒造は、昔ながらの手仕込み製法と、伝統的な製法で酒造りを丁寧に行っています。そのお酒は、地元東峰村の精神を調和させ、村の風土を映し出しています。特におすすめの銘柄の一つが、「純米吟醸 一献」です。この酒は、穏やかな香りと旨みの調和が特徴の、まろやかで口当たりの良い、味の豊かな一本です。魚の煮付けや煮物、福岡の郷土料理「がめ煮」といった和食に合うといいます。

片岡酒造は、東峰一献の他に、味わいの異なる個性的な銘柄を揃えています。まず、「吟醸 寶珠山」は、岩屋湧水をそのまま仕込み水に使用し、爽快なキレと引き締まった味わいが魅力の超辛口タイプ。低温発酵による滑らかな口当たりで、濃厚な料理や九州料理との好相性です。
「大吟醸 福橘」は、華やかで上品な香りが特徴。山田錦を磨き上げ、清らかな水で丁寧に仕込まれており、祝いの席や贈答品に最もふさわしい、格調高い酒として多くの人に選ばれています。

片岡酒造がある東峰村は、山と緑に囲まれ、日本の原風景が残る美しい村です。片岡酒造は、単に酒を造るだけでなく、この美しい風土と共にある酒造りを通して、九州北部豪雨からの復興の象徴としての役割も担ってきました。寒暖差の激しい自然の力を借りて育った米と、名水百選の湧水を使い、昔ながらの製法で丁寧に仕込むという真摯な姿勢が、東峰村の精神を調和させ、その魅力を次世代に伝えるという使命を支えています。

「片岡酒造」
住所 福岡県朝倉郡東峰村宝珠山22
電話 0946-72-2321

■ 片岡酒造

住所:福岡県朝倉郡東峰村宝珠山22
片岡酒造のホームページ

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