

■ 須恵町に現れた沖縄の風——キッチンカー『美らそば』
須恵町の株式会社エフキャスト敷地内に、ふと鼻をくすぐる香りが漂う火曜日の昼下がり。
キッチンカーから立ちのぼる湯気の奥に、ひときわ温かな笑顔がありました。店主の山下佳世さんが営む『美らそば』。
そののれんの向こうに広がるのは、18年間沖縄で暮らした彼女が心を込めて再現する、やさしくて奥深い“島の味”でした。
■ 心をつかまれた一杯が、すべてのはじまり
「沖縄に住んでいた頃、近所のソーキそばのお店に週5で通ってたんですよ。昼ごはんが楽しみでしかなくて(笑)」。
そう語る山下さんの目は、どこか海の色を思わせる澄んだまなざし。
会社員として働く傍ら、飲食にも関わっていた彼女が、18年間を過ごした沖縄から福岡へ戻り、立ち上げたのがこの『美らそば』でした。

■ とろっとろ、骨までほぐれる軟骨「ソーキそば」
看板メニューはなんといっても「ソーキそば」(照喜名麺:650円税込)。
沖縄から直送される“照喜名麺”に、ソーキをたっぷりトッピング。コクはありつつもスッキリとした澄んだスープが麺によく絡み、暑い日でもつるんと食べられる味わいです。
そして何よりの魅力は、軟骨までやわらかく煮込まれたソーキ。
ぷるっぷるの食感に「歯がいらんね」と笑う常連さんの言葉に、思わずうなずいてしまいます。

■ 美らそばオリジナル「沖縄まぜそば」
もうひとつの人気メニューが「沖縄まぜそば」(600円税込)。
実は沖縄ではあまり見かけないスタイルですが、『美らそば』では照喜名麺を使い、油味噌やオイスターソースをベースに、沖縄のエッセンスを活かした“ここだけの味”に仕上げています。
甘じょっぱさの中に深いコクがあり、ネギやお肉の風味が食欲をかき立てる一杯。ランチとしても満足感があり、「一度食べたらクセになる」という声も多いそうです。

■ ワンハンドで楽しむ「軟骨ソーキのトルティーヤ」
そして密かに人気を集めているのが、「軟骨ソーキのトルティーヤ」(500円税込)。
トロトロに煮込まれたソーキを、もちもちの生地で包み込んだ一品は、片手でも食べられる手軽さが魅力。
「ちょっとつまみたい人や、お子さん連れのお客さんにも好評なんです」。
見た目も鮮やかで、ピクニックや差し入れにもぴったりな軽食です。

■ 火曜はエフキャスト、土曜・日曜は機関車の見える公園へ
『美らそば』が出店しているのは、須恵町の株式会社エフキャスト敷地内(火曜)と、皿山公園(主に土日)。
皿山公園には機関車が展示されていて、ちょっとしたお出かけ気分も味わえるスポットです。
ピンクの車体が目に入ると、なんだか気になってしまう。
その温かな雰囲気に誘われて、今日も誰かがふらりと足を止めています。
■ “味”から“思い出”へ
「“あそこに行けば軟骨ソーキそばがあるよね”って、まずはそう思ってもらいたいんです」。
はじまったばかりの歩みだからこそ、広がる可能性は無限大。
『美らそば』は、須恵のまちに新しい楽しみを届けています。
目印はピンクのキッチンカーと、笑顔の店主!
とろける軟骨ソーキに、透き通っただし。
火曜日のランチに、週末のおでかけに。
その一杯が、あなたの一日を“ちゅら時間”に変えてくれるかもしれません。
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◼️『美らそば』
【キッチンカー出店場所】
・株式会社エフキャスト:福岡県糟屋郡糟屋郡須恵町植木1257−10
駐車場:あり(敷地内数台)
・皿山公園:須恵町立歴史民俗資料館前
駐車場:あり(皿山公園駐車場)
それぞれ毎月の営業日・営業時間は、公式Instagramをご確認ください。
Instagram @chura_soba
https://www.instagram.com/chura_soba/
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