話題の小さなコンテナ・ケーキラボ!東京の有名店で15年修行した職人が地元宇美町で挑戦する「ケーキラボラトリー リリアン」(福岡・宇美町)【まち歩き】

宇美町の実家の敷地内にある小さなコンテナ店舗で、一人丁寧にケーキを作り続ける南里さんの想いと技術が詰まった「ケーキラボラトリー リリアン」を取材しました。

■料理人からパティシエへの転身

「最初は食べることと作ることが好きで料理人を目指していました」と話す南里さん。パティシエの先輩との出会いがきっかけで、お菓子作りの魅力に気づいたといいます。
「粉と卵とバターから一つの形を作る面白さ、それが本当に魅力的でした。まだまだ完璧なものはなくて、終わりなき旅みたいな感じですね」。
その後、東京の有名店「Toshi Yoroizuka」で15年以上勤務。本店だけでなく愛知でのカフェ運営、中国での海外出店も任されるなど、幅広い経験を積みました。

■実家の庭から始まった"研究所"

独立のきっかけは「自分の作りたい味を多くの人に知ってもらいたい」という想いでした。地元に戻り場所を探していましたが、最終的に実家の敷地内での開業を決断しました。
「店名のラボラトリーは『試作や研究』という意味。最初は小さな研究所みたいに始めたんです」


元々庭だった場所にコンテナを設置し、手作り感あふれる店舗を完成させました。
「無理やり始めた感じ」と笑う南里さんですが、多くのお客様に支持され、順調に運営しています。

■こだわりは福岡の美味しいフルーツ

最大の特徴は、フルーツをふんだんに使った季節感あふれるケーキ。
「福岡は美味しいフルーツが多いので、旬のものを大事にしたい」と南里さん。春はイチゴ、夏はマスカットや桃、秋はモンブランと、季節ごとに商品ラインナップを変えています。

一番人気のショートケーキについて「こんなにイチゴが入ってて大丈夫ですか、とお客さんに驚かれるほど」と話します。これは、福岡の旬のフルーツを一番美味しい時期に召し上がっていただきたいという南里さんのこだわりです。
「実家の敷地内で家賃がかからない分、その分フルーツを多めに入れてお客さんに貢献したい」。

■地域に愛される理由

地域の住民に口コミで広がり、常連客が多いのが特徴です。
「福岡市内や天神に行かないと食べられないようなクオリティのケーキが宇美町で食べられるのが嬉しい、とよく言われます」。
年配の方からは「甘すぎずさっぱりしていて食べやすい」と好評です。子どもたちからも「うちのケーキを食べたら他のものが食べられなくなりました」「バースデーケーキは絶対ここがいい」という声が寄せられています。

■子どもたちの記憶に残るケーキを

「子どもたちが大人になっても長く愛されるお店でありたい」と話す南里さん。東京で培った技術と地元への愛情を込めて、一つひとつ丁寧にケーキを作り続けています。
物価高の中でも「ちゃんとしたものを作りたい」という信念を貫く姿勢が、地域の人々に支持される理由なのかもしれません。


■宇美八幡宮近くに新工房オープンへ

8月に事業拡大のため、宇美八幡宮近くに新工房を設立予定。また8月9日〜17日まで1周年記念イベントも計画しています。
「宇美八幡宮は参拝客が多いのに、宇美町にちなんだお土産が少ないという印象です。地域や宇美八幡宮に絡めたお土産スイーツを開発したい」
工房オープン後は人員を増やし、ふるさと納税やネットショップ展開、宇美八幡宮近くの工房での物販スペース設置も視野に入れています。

新工房・1周年記念イベントの詳細は、リリアンのInstagramをチェックしてください。

※事業拡大工事・リニューアルのため、6月30日〜8月8日までは長期休業

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■ケーキラボラトリー リリアン
住所: 福岡県糟屋郡宇美町平和2-1-3
電話:092-932-0045
営業時間: 11:00~18:00(売り切れ次第終了)
定休日: 月・火・水曜
Instagram: @lilyen_cake
https://www.instagram.com/lilyen_cake/

URL:https://www.instagram.com/lilyen_cake/

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