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【金継ぎ職人❶】「漆の修復」 八束達さん・八束千晴さん

2026年04月26日

福岡市中央区薬院にある「金継ぎ 八花(やつか)」。
経営しているのは八束達さん・八束千晴さん夫婦です。
金継ぎとは、割れたり欠けたりした器などを漆や金などを使って修復する技術です。
八花では壊れたものを元通りにしようとは考えていません。
傷を隠すのではなく、新たなものとして受け入れ、器の歴史の一部として慈しむ。
その哲学的な美しさが、八花の金継ぎの魅力です。
漆の強力な接着力を活かし、一つ一つの器を丁寧に新たなデザインへと生まれ変わらせていきます。

ですが、八束さんをはじめ、多くの漆を扱う職人が直面している問題があります。
それは、国産漆の減少です。
「日本の伝統文化は漆がないと成り立たない」と八束さんは語ります。
古くは縄文時代から塗料として使われ、あらゆる工芸品を支えてきた漆。
しかし、今では国内で生産される漆はわずか5%という危機的な状況にあります。

金継ぎは、単なる修復技術ではありません。
八束さんにとっては漆文化を未来へ継承していくための大切な「入り口」です。
漆で接着し、金粉をまき、器に新たな輝きを与える作業は、日本の伝統文化の奥深さを人々に伝える機会となります。
この美しい技法を通して、より多くの人が漆に親しみを持ち、その存続に関心を持つ。
それこそが、漆産業を盛り上げ、文化を守っていく力になると信じています。
「継承していく意義はすごくある」という言葉には、職人としての強い使命感が込められています。

八束さんが未来に残したい風景として挙げたのは、「博多の台所」として親しまれる「柳橋連合市場」です。
北大路魯山人の「料理と器は車の両輪」という言葉を引用し、食と器は切り離せない関係にあると語ります。
自身もよく魚を買いに行くという市場の活気、そして昭和の面影を残すその佇まいは、八束さんの創作活動や生活と深く結びついています。
新鮮な食材が並び、人々の暮らしを支える市場の風景こそ、器という文化を支える土壌であり、守り続けていきたい大切な日常なのです。

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金継ぎ 八花(やつか)

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