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どんなに世の中が変化しても変わらない場所、変わらないふるさとの風景。地域の守り人が大切にするとっておきの絶景をご紹介します。

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「弓のテンション」(福岡県福岡市)

2025年05月25日

福岡市中央区薬院でバイオリンの調音や修理・販売を行っている中西洸昭さん。
高校のオーケストラ部でバイオリンを弾き始め、弦楽器技術者の道へ。高校卒業後は東京の専門学校で弦楽器について学び、福岡の石田ヴァイオリン工房で約7年間の修業後、2024年に独立、「中西ヴァイオリン工房」をスタートさせた。
中西さんが弦楽器技術者を志したきっかけは、高校時代にバイオリンを修理に出して、戻ってきたときの音の美しさに感動したからだという。

現在は弦楽器の修理や調整をメインに行っていて、依頼者が求めている音を生み出すために、日々奮闘している。
製作と修理はどちらが楽しいか聞いてみると、中西さんの答えは「両方」だった。
修理は依頼された音に近づける、いわゆる「人のため」の作業。
一方、製作は自分が欲しいと思った弦楽器を作る「自分のため」の作業。
同じように見えて、モチベーションのベクトルは全く違うのかもしれない。

今回の撮影では弓の毛のはり替えを見せていただいた。バイオリンの弓毛には馬の毛が使われており、1本の弓に100本以上の毛が使用されている。
弓毛のはり替えの際に、最も気を使う作業が、毛の先端を結ぶ時なのだという。
左手で支えながら毛を結んでいくのだが、その時にブレたり緩んでしまったりすると、弓のテンションが悪くなってしまうそうだ。
そうならないために、どのような技術が必要か中西さんに聞くと、「経験と勘ですね」との答えだった。

そんな中西さんが未来に残したい風景は福岡市南区の井尻地区だ。
7年間、中西さんが師匠から技術を学んでいた場所で、工房のすぐ近くに家を借り、弦楽器の修理に没頭する日々だったという。
今では工房も移転してしまい、看板だけが残っているが、町を歩くとあの頃の思い出がよみがえってくるそうだ。
特に好きな場所が「井尻商店街」で、仕事のあと空腹の状態で、飲食店に入って食事をするのが楽しみだったそうだ。

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中西ヴァイオリン工房

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