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【 八女提灯❶】「灯(ともしび)をつなぐ」増永 葵さん

2025年08月10日

2025年8月10日(日)放送の「九州リースサービスプレゼンツ STORY」では、八女市緒玉を訪れ、八女提灯の伝統工芸士・増永葵さんに迫りました。

八女市の伝統工芸品「八女提灯」は、貼り師、絵師、塗り師など、多くの職人の技術のもと、ひとつの提灯へと仕上がっていきます。
真っ白な火袋を前に、下書きもないまま、絵筆を走らせていきます。
伝統工芸士の増永葵さんです。
14年前、それまで絵の仕事に携わったこともないまま八女提灯の火袋を制作するシラキ工芸へ入社。
国の法律に基づく伝統工芸士の師匠のもとに通い、徹底的に指導を受けたそうです。

八女提灯の火袋を専門としている「シラキ工芸」。
火袋とは提灯の中心部分で明かりがさしている部分です。
八女提灯の火袋の骨格は一条螺旋状という伝統技法が用いられていて、和紙や障子紙などを貼り、その上に「秋の七草」などのデザインを描いていきます。

絵筆を巧みに操りながら、凹凸のある火袋に直接描いていきます。
提灯に明かりが灯った状況を想定しながら、一筆ずつ濃淡を使い分ける技は、まさに伝統工芸士のもの。
増永さんは、自分がデザインして描いたものが多くの人に大事にされ、八女提灯の伝統をつなぐことに誇りを感じています。

増永葵さんが未来に残したい風景は「矢部川」。
小さいころに遊んでいた河原からは、「船小屋温泉大橋」の真っ赤な橋が見えて、夕方になると太陽の赤と、橋の赤が重なって、郷愁を誘うような光が川の水面にさしこみます。
それは幼いころの自分に戻れるような風景で、まるで提灯のともしびのようです。

約200年前に誕生したと言われる八女提灯の多くは、お盆に飾る「盆提灯」です。
故人や先祖が迷わずに家へ帰って来れるようにという意味があるといわれています。
しかし、人口の減少や高齢化などによって、20年前に比べると、八女の提灯職人は3分の1にまで減少しました。
八女提灯のともしびをつなげていきたい、増永さんのもうひとつの願いです。

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有限会社 シラキ工芸

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