映画『さよならはスローボールで』
2025年10月07日
[薫と有紀の日曜日もダイジョブよ!]
この作品のさらに詳しい情報はコチラ→https://transformer.co.jp/m/sayonaraslowball/

試写を見終わって思い出した言葉がある。2023年、日本とアメリカの対決になったWBC決勝戦を控えた大谷翔平選手の「憧れるのをやめましょう」だ。
チームメイトを前にして複数のメジャーリーガーの実名をあげ「憧れてしまったら越えられない。僕たちはトップになるために来たので、今日一日だけは勝つことだけを考えていきましょう」という内容だった。
多くの人々にとってアメリカ・メジャーリーグの野球は昔から憧れの的だった。それが頭から離れなければ、試合前から気圧(けお)されて不利になる…と伝えたかったのだろう。
本作はその「憧れ」とは対極にある野球文化を見せてくれる。メジャーリーグで活躍できる選手はほんのひと握りだから、ここで描かれる人々の方が、アメリカの“メジャーな”野球好きと言えるだろう。