【みんなで防災】5人で雑魚寝も…災害医療支援の現場は。福岡赤十字病院の医師が語る「本当の支援」
2026年10月07日
[番組で紹介した情報]

【 毎週水曜日午後0時40分からは地域リポーターが街の話題を発信する「発信!GT-R」
あるいは防災について語る「KBCラジオみんなで防災」をお送りしています。
担当するのは防災ネットワーク主幹のKBC太田祐輔解説委員です】
今回の「みんなで防災」では、災害発生時にいち早く現場に駆けつけ、救護活動などを行う日本赤十字社の活動に注目。
今年7月の熊本豪雨災害で支援活動を行った、福岡赤十字病院 産婦人科医の藤田恭之さんをゲストに迎え、現地での活動についてなどお伺いしました。
■発災翌日に熊本へ 災害医療の最前線

今年7月に発生した熊本地震。
藤田医師は、発災の翌日から3日間、現地で支援活動にあたりました。
産婦人科医でありながら、現場では専門外の一般外来も担当したといいます。
太田:藤田先生は産婦人科のお医者さんですよね。
現地では産婦人科に関することだけをやるんですか?
藤田医師:いえ、今回は産婦人科医としてではなく“医師”として行ったので、普通のケガをされた方を見たり、整形外科的なこととか、そういったことをやりました。
過酷な現場での活動。
宿泊環境も決して快適とは言えません。
太田:大変な状況の中で宿泊とかもされるそうですね。
藤田医師:今回はたまたま熊本市内に宿が取れたんですけど、男性5人で布団を敷きあって。
高校の合宿みたいでしたね。
場合によっては現地でテントということもあります。
太田:同行したKBCの記者が言っていましたけが、起きたら隣にパンツ姿の人がいた、みたいな。
■組織で動く赤十字。迅速な派遣を支えるチームワーク

災害発生時、日本赤十字社の医療チームは迅速に現地へ向かいます。
そのスピーディーな対応を可能にしているのが、組織としての強固なチームワークです。
太田:そういう組織としての強みみたいなものって、どういうところに感じますか?
藤田医師:赤十字では基本的に、災害が発生した時にどのチームが行くか、月ごとに決まっています。
今回も、発災から1〜2時間後には翌日から行くということが決まりました。
そうなると、私が担当している患者さんとかも、病院の仲間の中で割り振りをしてっていう形で対応してもらえます。
日赤の中でのチームワークというか、お互いサポートしあう姿勢は昔からありますね。
この連携は、福岡県支部に限りません。
全国に6つのブロックがあり、災害の規模に応じて各支部が連携して動く体制が整っているのです。
現地では、被災地の支部の指示のもと、各チームがそれぞれの持ち場へと向かいます。
■「僕らがヒーローではない」支援者が持つべき本当の心構え
東日本大震災でも支援活動の経験がある藤田医師。
数々の現場を見てきたからこそ、災害支援に携わる者が持つべき心構えについて、強い信念を持っています。
藤田医師:一番大事なのは、被災した人たちをサポートするということ。
行って僕らが『こんなことやってるよ』なんて、自分たちが主役にならないように。
物資も送ればいいってものでもない。
そこのところを上手に判断して対応することが大事なのかなと思います。
太田:ヒーローではない?
藤田医師:そうですね。
決して違います。
行って僕が活躍すればいいなんて、そういう思いを持ってるのは全然ダメってことです。
太田:先生がずっとラグビーやってて、そういう精神が?
藤田医師:(笑)この「One for all, All for one.」の精神は、ラグビーしてる時は僕が目立ちたがり屋だったんですけど、災害支援はやっぱりみんなのために、自分たちが支える立場で行くのが大事なのかなと感じますね。
福岡は大きな地震が少ないと言われますが、いつ何が起こるかわかりません。
「必ず来るかもしれないという気持ちを持って、家具の固定など、小さなことから備えることが大事」と藤田医師は語ります。
このような日本赤十字社の活動は
活動を支える方の寄付によってなりたっています
詳しいことは日本赤十字社福岡県支部のHPをご覧ください。
https://www.jrc.or.jp/chapter/fukuoka/