【みんなで防災】災害時にいち早く駆けつけるのは「医師」だけじゃない。日赤が担う「コーディネート」とは
2026年05月12日
[番組で紹介した情報]
(太田)KBCラジオ ヒルマニ 後半のこの時間は「みんなで防災」をお送りします。
ヒルマニ火曜日後半戦
今週は「KBCラジオ みんなで防災!」をお送りします。
KBC防災ネットワーク主幹兼解説委員の太田祐輔です。
(太田)この時間はあなたの命を守る防災について考えていきます。
今月5月は赤十字月間です。KBCラジオの番組「ヒルマニ」「発信GTR」のコーナーでは、4週にわたって災害時にいち早く現地に駆け付け、救護活動に重要な役割を果たしている日本赤十字社の活動についてお送りします。
今回は、日本赤十字社福岡県支部 事業課 救護・福祉係長の松永大志(まつながたいし)さん をゲストに迎え、2016年の熊本地震における救援活動の舞台裏について、KBC防災ネットワーク主管の太田祐輔解説委員が話を伺いました。
【被災地を支える「調整」の要、コーディネート業務とは】

松永さんは現在、福岡県支部にて災害救護の物資・機材の整備や救護員の育成、地域向けの防災セミナーなどを担当しています。
そんな松永さんが熊本地震の現地に入ったのは、本震から約1ヶ月が経過した5月19日のことでした。
太田解説委員「1ヶ月経っているということは、少し落ち着いた環境だったのでしょうか」
松永さん「そうですね。日赤の救護班も徐々に撤退を開始するようなタイミングでした。私は熊本県支部に設置された『災害対策本部』の支援要員として活動しました」
太田解説委員「対策本部の支援要員。具体的にはどういったお仕事をされるんですか?」
松永さん「日中は、現地で活動する救護班との調整や、県庁で情報収集を行う医師・スタッフとの連絡調整がメインです。朝夕にはスタッフが集まり、活動報告を受けて今後の方針を話し合いました」
【「引き継ぎ」という収束期特有の難しさ】

活動が収束に向かう時期だからこその苦労もあったといいます。
太田解説委員「災害現場が動いている時は一方的に助ける仕事もありますが、収束期だと『どう引き継ぐか』という難しさがあるわけですね」
松永さん「はい。地域の医療機関が回復してくると、救護所での無償診療を続けていくことは、かえって地域の復興(医療機関の正常化)を妨げてしまう側面があります。被災者の方々にその状況を理解していただき、いかに現地の保健師さんや担当者にバトンタッチしていくか。その調整が一番難しかったですね」
太田解説委員「冷静に、きちんと説明していかないといけない。大変な役割ですよね」
【支援者を支えた、地元小学生からのメッセージ】

直接被災者と接する場面は少なかった松永さんですが、活動中に強く心を動かされた出来事がありました。
松永さん「熊本県支部の壁に、義援金と共に小学校からのメッセージが掲示されていたんです。それが偶然にも私の地元の近くの小学校で。『頑張れ熊本』『一緒に頑張ろう』という子供たちの言葉を見て、私自身もより身の引き締まる思いで活動を続けることができました」
太田解説委員「支援活動というと被災者と触れ合うイメージがありますが、松永さんのように、駆けつけた人たちを支える『コーディネーター』という役割も日赤は担っているのですね」
加藤アナウンサー「1ヶ月後という時期でも、継続的に支援されている。小学生のメッセージが、被災者だけでなく支援にあたる方の励みにもなるというのは、大きな気づきでした」
太田解説委員「スタッフが普段から訓練し、組織として支え合っているのが日赤の強みですね。皆さんの『何かしたい』という思いを、日赤の皆さんが現地で形にしてくださっています」
日本赤十字社のこうした救護活動は、皆様からの寄付金によって成り立っています。
寄付の方法など、詳しくは日本赤十字社福岡県支部のホームページをご覧ください。
【日本赤十字社福岡県支部】
https://www.jrc.or.jp/chapter/fukuoka/